人権尊重の考え方
第一三共グループは、企業活動を行うにあたり、人権への配慮が必要であることを強く認識しています。当社グループのサステナビリティ活動の基軸である第一三共グループ企業行動憲章では、第4条に「人権の尊重」を掲げ、さらに第2条で「責任ある調達」、第5条で「従業員の多様性の尊重と、ハラスメントや差別のない、健康と安全に配慮した、働きやすい職場環境を整備」、第10条で「第一三共グループの経営者が、本憲章を率先垂範の上」、「グループ内に周知徹底するとともにビジネスパートナーにも本憲章の精神に基づく行動を促す」ことを定めています。
また、第一三共グループの役員および社員が取るべき行動を具体化した第一三共グループ個人行動規範において、「全ての人々の人権を尊重し、労働基準を守」ることを行動基準として定めています。
第一三共グループ人権ポジションステートメント
当社グループは、第一三共グループ人権ポジションステートメントを制定しました。「世界人権宣言」と人権国際人権規約である「市民的及び政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」、「労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)の宣言」及び国連「ビジネスと人権に関する指導原則」などの国際的な規範や基本原則を尊重し、「国連グローバル・コンパクト」の署名企業として、人権、労働、環境、腐敗防止の4分野10原則を支持することを表明しています。また、サプライヤーを含むすべてのビジネスパートナーにも、本ポジションステートメントを支持していただくことを期待しています。
また、「国連グローバル・コンパクト」に加え、「子どもの権利とビジネス原則」の10原則等を踏まえて、「児童労働の禁止」「若年労働者の保護」はもちろんのこと、小児用製剤やワクチンの研究開発、治験などにおいて子どもの人権に対して事業として取り組んでいます。
人権デューディリジェンス
体制
2026年度より、当社グループのコンプライアンスに関する監督・諮問機関である「グローバル エシックス&コンプライアンス コミッティ」のもとで、人権デューディリジェンスをグローバルに推進・監督する体制を構築しています。
コンプライアンス体制
顕著な人権課題
当社グループ人権ポジションステートメントでは、当社グループにとって顕著な人権課題(優先順位の高い人権課題)として、「医療アクセスの拡大」、「医薬品アクセスの改善」、「研究開発活動における人権の尊重」、「偽造医薬品」、「個人情報の保護」、「持続可能な調達」、「働きがいのある人間らしい仕事の実現」、「ハラスメントの防止」、「児童労働・強制労働の禁止」、「適切な労働安全衛生の実現」、「結社の自由と団体交渉権の尊重」、「適正な労働時間と賃金」、「公正な採用、処遇、育成」を挙げています。
今後も、人権リスクアセスメントやステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、顕著な人権課題の見直しの必要性を確認していきます。
人権リスクアセスメント
2020年度より、事業を営む当社グループのすべての会社を対象に、人権デューディリジェンスに関する質問票を用いた調査を実施し、当社グループにおける人権に関する取り組みの進捗状況を確認するとともに、事業がもたらす実際または潜在的な人権リスクを特定しています。同アセスメントは3年に1回のサイクルで実施しており、今般、2回目のアセスメントを実施しました。国内外グループ会社に「ガバナンス」「人権課題」「マネジメント」に関する質問票を用いた調査を行い、回答を基にグループ会社の人権担当者へ個別インタビューを実施して内容の相互確認やフォローアップを行いました。その結果、国際労働機関(ILO)の中核的労働基準に関する項目*を含む人権課題領域において、重大なリスクは確認されませんでした。ガバナンスおよびマネジメント領域において、取引先の人権デューディリジェンス体制に関する課題を確認し、今後対応を進めていく予定です。今後も、継続的な人権リスクの評価・対応によって、人権リスクを防止・軽減していきます。
*結社の自由・団体交渉権の承認、強制労働の禁止、児童労働の禁止、差別の撤廃、安全で健康的な労働環境
第2回人権リスクアセスメントの調査対象
| 対象拠点 |
国内外グループ会社 |
| 対象拠点数 |
36拠点 |
第2回人権リスクアセスメントの調査対象
| ガバナンス |
人権デューディリジェンス体制の構築、人権ポジションステートメントの周知、人権研修の実施
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| 人権課題 |
強制労働・人身取引*、賃金・雇用契約、児童労働*、ハラスメント・懲罰、差別*、プライバシー、結社の自由と団体交渉権*、地域コミュニティへの負の影響、労働安全衛生*、研究開発における人権への配慮、長時間労働
(* ILO中核的労働基準に関する項目)
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| マネジメント |
● ステークホルダーエンゲージメント
● 内部通報窓口の整備
● 苦情処理メカニズムの整備
● 責任ある調達の実施
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調達における人権の尊重
当社グループは、製品・サービスを提供いただくビジネスパートナーにも人権を含む各種の国際規範等を遵守、尊重することの期待を「ビジネスパートナー行動規範」にまとめています。本規範に基づき、定期的なサステナブル調査を通じ、ビジネスパートナーのビジネスにおける人権への対応状況を確認しています。また、ビジネスパートナー起因の問題へ対応するための社内体制を整備し、リスク検出時に対応を進める体制を構築しています。
サステナブル調達
苦情処理メカニズム
グループ共通の社外における内部通報窓口として設置しているグローバル・ホットラインでは、各社のウェブサイト上において、社員のみならず、社外の方も含め、人権に関する内容も含めた、通報・相談を受け付けています。
通報制度の活用
教育・啓発
当社グループでは、人権尊重の責任を果たすためには、役員・社員が人権と企業活動のかかわりについて理解を深めることが重要だと考えており、人権に関連する様々な教育・研修を実施しています。また、12月10日の世界人権デーには毎年経営陣からのメッセージを発信し、ビジネスと人権への理解促進・意識向上を図っています。
2025年度は、以下の教育・啓発活動を実施しました。
- 世界人権デーのCEOメッセージ
- グローバルの主要なグループ会社における人権eラーニング・研修(国内全グループ会社の受講実績:約9,280人/95%)
連携・対話
当社グループは、人権に関する取り組みを進めていく上で、社外からのご意見、他社の優れた取り組みに対する知見を得ていくことが非常に重要であると考えています。
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)の人権デューディリジェンス分科会、人権教育分科会に参加し、有識者による講演会やワークショップへの参加を通じて、人権デューディリジェンスに関する最新動向や参加企業の事例等の知見を得て、当社グループの人権尊重の推進に活用しています。
2023年度には、UNDPが主催する経営幹部向けのビジネスと人権ラウンドテーブル*に、当社の人権関連の取り組みを統括するヘッド オブ グローバル コーポレートストラテジーが出席し、国内外専門家、先進企業のCEO・関連役員の方々と意見交換を行い、知見を深めました。
*UNDP(United Nations Development Programme)が日本政府支援のもと実施している「ビジネスと人権プロジェクト」の一環として、企業のマネジメント層を対象に開催したラウンドテーブルセッション
関連リンク:UNDP
ビジネスと人権に関する経営幹部向けラウンドテーブルを実施
人権尊重に関する取り組み
医療アクセスの拡大に関する取り組み
当社グループはマテリアリティの一つとして「医療アクセスの拡大」を特定し、様々な取り組みを推進しています。
事業に関わるマテリアリティを通じての貢献 主な取り組み
臨床試験における人権
当社は、臨床試験を実施するためのグローバルポリシー「Global Policy of Clinical Trials Standards」を定め、グローバル基準に則り、被験者の人権に配慮し、被験者の安全性に注意を払い、高い倫理性と科学性に基づき臨床試験を実施しています。
臨床試験における倫理
医薬品開発受託機関との協働
社員の人権に関する取り組み
当社グループは、社員の多様性の尊重と、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境整備を推進しています。
インクルージョン&ダイバーシティへの取り組み
社員の健康と安全
カスタマー・ハラスメントに対する基本方針
英国現代奴隷法への対応
当社グループは、自社の事業活動及びサプライチェーン上の現代奴隷及び人身取引を防止するための取り組みについて、報告しています。
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2024年度)
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2023年度)
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2022年度)
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2021年度)
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2020年度)
現代奴隷及び人身取引に関するステートメント(参考訳)(2019年度)