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気候変動・水リスクへの対応

第4期中期環境経営方針において「気候変動や水リスクなど、外部要因が事業活動におよぼす影響への対応を推進する」を掲げ、気候変動・水リスクの把握および対策を推進しています。

気候変動リスク

工場・研究所を対象に気候変動リスクに関する調査を実施し、事業に影響をおよぼすと考えられるリスクを把握し、分析・評価を行っています。
第一三共ヨーロッパGmbHは「My Mobility」プロジェクトを推進しています。専用のウェブサイト「Mobility Portal」を設置し、社用・私用の車両を電気自動車、公共交通機関、自転車の利用等、より環境負荷の少ない移動手段を提案し、環境配慮活動につなげています。そのことで気候変動対策にも寄与しています。
炭素税などを想定した内部的カーボンプライシング※1の導入について検討し、2017年度から設備投資の一部について、評価・検証を開始しています。

  • ※1 炭素税や排出量取引制度などを想定し、企業自らが自主的に設定する仮の炭素価格

気候変動リスク

気候変動リスク

水リスク

第一三共グループが事業を推進・継続するにあたり、十分な量の良質な淡水がすべての事業所およびバリューチェーンにおいて利用可能であることは、非常に重要であると考えています。
水に関するリスクとしては、物理的リスク、規制リスク、評判リスク等が考えられ、世界的に関心が高まっています。第一三共グループでは、工場・研究所を対象とし、事業に影響をおよぼすと考えられるリスクについて状況を把握しています。
具体的には、WWF-DEG Water Risk Filterを用いて、立地する地域固有の水リスクを分析した結果と、各工場・研究所からの水リスクに関する調査結果を基に、総合的にリスク評価を実施しています。
その結果、中国2工場、ブラジル1工場、が当社グループの中で最も水リスクが高い地域に立地する事業所であると評価し、取水制限等の規制強化を主なリスク要因として特定しています。(表1)現状ではこれらの工場を有するグループ会社の売上に占める比率は5%未満となっていますが、これらの工場では、規制動向に注意すると共に、水使用量の更なる適正化に努めています。具体的には、中国2工場でリサイクル水の散水利用、ブラジル工場では雨水を生活用水に利用などの施策を実施しています。

国内ではアンケート調査により、水質悪化、水不足、排水の水質/排水量の規制、水の効率的使用など、物理的・規制および評判リスクが要因となる事業への影響について把握に努め、その結果に基づき分析、評価を進めています。(表2)国内工場では工業用水の使用量低減などの施策を実施しています。

なお、水使用量、排水量については第三者検証 を受けています。

水リスクの高い地域にある事業所の状況

工場立地 流域河川 取水量
(1,000m3
排水量
(1,000m3
使用量
(1,000m3
北京工場 Yongding He
(永定河)
168.5 111.2 57.3
上海工場 Yangtze River
(揚子江)
52.8 47.1 5.7
ブラジル工場 Parana
(パラナ川)
10.1 9.5 0.6
Total 231.4 167.8 63.6

水リスク要因と主な影響

リスク要因 主な影響
水不足 水の供給が停止・制限された場合の研究・生産活動の低下
水質悪化 製造用水への影響(水浄化費用の増加等)
洪水・高潮・豪雨 河川氾濫による設備等の浸水
水の効率化、リサイクル等に関する義務化 再生水利用の義務化による設備設置等のコスト増加
排水の水質/排水量の規制強化 下水道代上昇によるコスト増加、排水の水質規制強化による設備設置等のコスト増加
干ばつ 原材料となる農作物被害
水供給の季節変動/経年変動 変動による安定操業への影響
水価格の高騰 水価格上昇による操業コストの増加
地域社会 地下水の汲み上げによる地盤沈下等への対応

水資源の適正利用

水資源は医薬品の生産に欠くことのできない重要な資源であり、持続的な利用を推進すべき生態系サービスの一つであると考えています。事業所が位置する国あるいは地域の水資源の状況、水使用にかかわるリスクや課題を把握するとともに、適正かつ効率的な利用、浄化装置による再利用の推進、使用量の削減などの対策を行っています。
国内グループの2016年度の水使用量は10,986千㎥(2015年度比 3.3%増加)、グループ全体の2016年度の水使用量は11,534千㎥(2015年度比7.2%増加)となりました。
第4期中期経営計画の最終年度である2020年度の水使用量目標、2015年度比5.0%削減に向け、引き続き、水資源の適正利用に努めていきます。
また、グループ全体の水使用原単位(売上高)は、12.1(千㎡/10億円)と2015年度比で4.8%改善しました。
なお、当社グループによる取水によって著しい影響を受ける水源はありません。

水使用量(取水量)・排水量(国内グループ)

水使用量(取水量)・排水量(グループ全体)

第一三共株式会社