DX - データと先進デジタル技術の活用

データと先進デジタル技術を駆使し、世界に新たな価値を創造する。

私たちは企業理念およびビジョンの達成や社会の要請に応えるために必要なあらゆるDXを推進しています。バリューチェーン全体にわたる高品質なデータの創出・活用による高い価値の創造、データと先進デジタル技術の効果的活用による新しい価値・新規治療ソリューションの創製、デジタルイノベーションによる業務プロセス・コミュニケーション・コラボレーションの革新、DXを支えるIT基盤の整備と運用を推進しています。

第一三共グループグローバルDX推進ポリシー

2025DXビジョン データとデジタル技術を駆使したグローバルファーマイノベーターの実現

第一三共の第5期中期経営計画では、戦略を支える基盤の一つとして、「DX推進によるデータ駆動型経営の実現と先進デジタル技術による全社変革」を掲げています。第5期中期経営計画を実現するために、2025 DXビジョンを「データとデジタル技術を駆使したグローバルファーマイノベーターの実現」として掲げ、DXを推進しています。

中期経営計画資料より部分抜粋

2025年度をターゲットにした第5期中期経営計画の先については、当社の2030年ビジョンである「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」に対応する形で、2030 DXビジョンを「先進的グローバルヘルスケアカンパニーとして、データとデジタル技術を駆使してヘルスケア変革に貢献する」としており、創薬企業からヘルスケアカンパニーへの発展を目指しています。

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第一三共DXのコンセプトムービー

DX戦略と具体的な取り組み

2025 DXビジョンを実現するための戦略と目標を設定し、第一三共グループのDXを推進しています。

データの利活用による価値創出

“Data is the new oil(データは21世紀の石油)”ともいわれるように、データはどの産業においても、また国レベルでも、競争力を生み出す重要な資産です。データを元にさまざまな角度から過去分析や将来予測をし、あらゆる意思決定に役立てることができます。また、分析されたデータが潜在的な顧客ニーズやインサイトとして反映され、新たなビジネスや製品の付加価値を生む場合もあります。これらを踏まえ、データを当社グループの貴重な戦略資産として捉え、広範囲なデータをビジネスや経営への積極的な活用を推進しています。

データ利活用への期待とニーズが高まる一方で、これまでデータの利活用においては組織別システム間でのデータの分断、信頼性、扱いにくさなどの課題がありました。これを解決するためのデータ基盤としてIntegrated Data Analytics Platform(IDAP)を構築しました。IDAPは社内外の異なる目的や領域で収集されたデータを一元化し、用途に応じてデータを加工し、解析システムを用いてアウトプットを創出する仕組みです。データ基盤の整備と同時に『グローバルデータガバナンスポリシー』を制定し、規制やコンプライアンスに準拠し安全かつ信頼できるデータ資産を構築しています。またIDAPにより業務の効率化だけではなく、新たな発見や示唆が得られるようになり、これらを創薬、情報提供活動に活かしています。このようなデータ解析をリアルタイムかつ迅速に行うことにより、データに基づく経営から各組織レベルまでを含む全社の意思決定を機動的に支援しています。

 

 

データ駆動型経営の実現に向けた『プロジェクト4D』

データ駆動型経営を実現するための基盤構築に向けて、プロジェクト4D(Daiichi Sankyo Data-Driven Decision Making)を発足し、ERP(Enterprise Resources Planning)システムの刷新を期に、グローバルでのビジネスプロセスから生み出されるデータの標準化によりグローバルでの経営情報の統合に向けた活動を進めています。経営情報のグローバルレベルでのタイムリーな可視化には、IDAPを活用していきます。

がん領域におけるタイムリーな安全性情報のモニタリング

当社がん製品の提供開始に伴い、安全性情報をタイムリーに管理・モニタリングすることがますます重要になりました。がん製品の適正使用(定期的なCT・X線検査、ILD発現時の専門医コンサル等)の順守状況をタイムリーに入手することでILD早期発見や重症化抑制に繋げることができますが、この定期的なモニタリングにおいて、従来は必要なデータが分散しており、日々増加する安全性情報を担当者が集計都度、データセットを作成する必要でした。手作業及び品質確保に膨大な時間がかかっていたこの課題に対し、データを統合し、簡便に集計・分析ができるシステムを構築することで、データ作成・適正使用把握の効率化を行い、タイムリーなモニタリングの実現、また安全対策の検討にかける時間を増やすことが可能になりました。

Real World Dataの活用による新たなエビデンスの確立

膨大な容量のReal World Data*(RWD)は各企業や機関にばらばらに存在していることから、その分析の多くは社外に委託して実施していましたが、RWDをIDAPに格納し、社内でデータ抽出、加工、分析までを一貫して実施することが可能になりました。機動的にRWDを活用することにより、自社の臨床試験データだけでは知りえない様々なデータ分析を行っています。自社エビデンスと関連するデータの分析結果により、規制当局への申請、臨床開発プログラムの設計において、不確実性を低減し、より効率的で効果的な医薬品開発や使用方法を確立することに活用しています。さらに、費用対効果評価、製造販売後調査や臨床研究にもRWDを活用し、育薬に必要なエビデンスを早期に提供する取り組みを行っています。

*さまざまなデータソースから日常的に収集される患者の健康状態や医療の提供に関するデータ

Healthcare as a Serviceの実現

トータルケアエコシステム・トータルケアプラットフォームの構築

日本国内のSociety 5.0時代のヘルスケアにおいて、多様なデータや先進技術を活用し、一人ひとりに寄り添った最適なサービスを提供する社会の実現に向けて「Healthcare as a Service」に取り組んでいます。
患者さんや生活者一人ひとりの困りごとを従来の医療の枠を超えて解決しWell-Beingを実現するために、健康・医療領域の企業・団体やデータプロバイダー・IT企業などと協業し、健康促進~予防~治療~予後ケアに亘るトータルケアエコシステム構築を始めています。また、分散した健康・医療領域のデータを個人に紐づくようにまとめ、データ流通・活用を可能とするトータルケアプラットフォームの構築も進めています。患者さんや生活者の困りごとを新たな医療サービス創出につなげるとともに、当社モダリティの研究開発を高度化していきます。これらを通じてトータルケアの実現と社会にイノベーションの促進、社会保障費削減、医療資源の最適化、医療アクセス改善、労働力確保、健康寿命延伸、経済発展等の新しい価値を提供します。

 

私たちが目指すトータルケアエコシステムの概念をこちらの動画でご覧いただけます。

音量を上げてご視聴ください。

治療用アプリ(DTx)の開発

患者さんや生活者の困りごとに対して当社が開発するモダリティの一つとしてDTx開発も進めています。DTxとは、有用性のエビデンスに基づき患者さんに直接的に医療介入(治療、管理、予防)を行うソフトウェアで、医療機器としての許可(製造販売承認)を見据えて開発しています。DTxにより、薬物治療に留まらず、患者さんの在宅期間を含む治療空白期間を埋め、Well-Beingに繋げることを目指しています。 DTx開発の領域として、現在、がん患者さんのQOL向上に向けてCureApp社とがん治療を支援するモバイルアプリケーション開発の提携をし、臨床研究の準備を進めています。がんの薬物治療は外来診療により行われることが多く、病院外における患者さんの日々の倦怠感や疼痛等の症状や薬物治療による副作用の適切な管理とケアが望まれています。がん患者さんやそのご家族やケアラーが少しでも安心して生活を送ることに貢献したい考えています。 また、こうした従来の医薬品(薬物)とは異なるDTxに関する開発等の意思決定を迅速に推進するために、社内でDTxコミッティとして体制を構築しています。

先進デジタル技術活用による全社変革

当社の事業環境における製品や提供サービスの在り方は、年々変化しています。今後も大きく変化していく事業環境に柔軟に対応していくためには、先進デジタル技術を積極的に活用し、社内のシステムや業務プロセスそのものを変革させていく必要があります。また、テクノロジーの進歩は目まぐるしく、数年前に精度不十分で導入を見送ったものでも、2~3年のうちに性能が大幅に改善され、実現できなかったことが実現できるようになっているということも稀ではありません。当社DX推進部門であるグローバルDXでは、新しいテクノロジーを継続的に探索、評価し、ナレッジとして蓄積し、社内の課題や変革ニーズに必要なテクノロジーのマッチングをしています。 また、全社的な変革において重要となるグローバルDXと各組織間の連携を強化するため、トップから現場までを巻き込んだ双方向のコミュニケーションを定期的に実施し、組織内では顕在化しきれていない課題や潜在的な変革ニーズを収集しています。それらを全社レベルと組織レベルに体系立てて把握し、変革に向けての施策の検討や実行、実行の支援をしています。

社内向け生成AIシステム「DS-GAI(Daiichi Sankyo - Generative AI)」の全社的活用

業界やバリューチェーンを問わず、新たな可能性を切り拓く生成AIをセキュアかつスピーディに全社展開するために、当社はAzure OpenAI Serviceを利用した独自生成AIシステム「DS-GAI(ディーエス・ガイ)」を開発し、2023年9月より全社運用を開始しました。社内の機密情報とプライバシーを保護しつつ、当社はDS-GAIの活用により全社的な業務変革、生産性向上、業務効率化や高度化といった競争力を強化し、更なる全社DXを加速させていきます。

画像AIの活用による医薬品創出プロセスの自動化・高度化

当社は2022年7月にエルピクセル社*と包括提携に関する基本契約を締結しました。この提携により、社内の潜在的な画像解析ニーズが明確になり、各ニーズに対応するAIモデル開発に向けた予備解析や概念実証が迅速に進展しています。エルピクセル社の技術は画像データを瞬時に処理し、正確な情報を安定して抽出することが可能です。当社はこの技術を用い、細胞や組織の構造解析、薬剤の効果解析、前臨床における病変自動抽出、製造工程の自動化、品質管理の高度化といった成果創出に取り組んでいます。包括提携による導入プロセスの迅速化やリードタイムの短縮に加え、社内で知見を共有するネットワークが構築され、更なる利活用や社員のスキル向上を図っています。

*ライフサイエンスと画像解析技術の融合分野におけるリーディングカンパニー

翻訳AI

ロゼッタ社との包括的な協業によって、当社グループの全従業員が、高精度なAI翻訳を自由に利活用できる環境を整備しています。更に、当社が保有する社内翻訳資産を活用し、当社独自翻訳AIモデルをロゼッタ社と共同開発し、翻訳精度も高めています。2020年4月から順次社内リリースを進め、2021年3月までに10モデルの社内リリースを完了。すでに様々な業務領域で活用されています。

AIを利用したコールセンター支援システムと医療従事者向けチャットボットサービス

当社は2018年から、業界として初めて、全製品対応のAIを活用したコールセンターQ&Aシステムを導入し、製品問い合わせへの応対品質の向上に繋げてきました。2019年にはその利用範囲をMRに拡大、2021年には顧客からのWeb上での情報提供ニーズの高まりを受け、医師・薬剤師向けのDrug Informationチャットボット「いつでもDI 24」を公開しました。当社はAIを活用することで、患者さんや医療従事者が必要かつ最適な製品情報を迅速に入手・活用できる環境を整備し、当社製品の適正使用を推進しています。

ブロックチェーン技術による医療データ統合活用

人工知能を活用して医薬品の研究開発に関わる新たな知見を創出するためには、データが利活用可能な形で格納されたデータベースやデータを保持する仕組みが必要となります。しかし、医療データについては、特に慎重な取り扱いが求められることに加え、データ形式や粒度などが統一されていないことなどから、これまで共有、及び、統合的利活用は困難とされてきました。当社はブロックチェーン技術の優れたセキュリティ、非中央集権性、分散性に着目し、ステークホルダーとともにブロックチェーン医療データプラットフォーム構想の実現に向けた取り組みを推進しています。

量子コンピューティング活用に向けた取り組み

従来の古典コンピュータでは成し得なかった巨大な整数の因数分解を実用的な時間で計算することができる量子コンピューティング技術をいち早く活用するべく、実証検証を実施しています。現在、量子コンピューティング技術としては、ゲート方式とアニーリング方式の二つの方式の開発が各社により進められていますが、当社ではすでに実用段階にある膨大な組み合わせから最適な組み合わせを導くアニーリング方式の活用に着手し、医薬品の生産計画の最適化への活用可否を検証中です。最適化問題は、生産計画の最適化にとどまらず、さまざまな業務に潜んでいる問題であり、今後、適用の範囲を拡大していくことを期待しています。

業務プロセスの見える化・自動化(Process Discovery and Automation as a Service)

当社に限らずビジネス環境では、RPAをはじめとした様々な自動化テクノロジーの活用が普及しています。当社もRPA活用を進める一方、RPAという手段に留まらない業務変革・改善に繋げることが真のDXであると捉え、Process Discovery and Automation as a Serviceとして全社の業務変革の種を掘り起こし、業務変革・改善の支援を推進しています。この取り組みを通じ、業務変革の輪を広げ、その先のグローバルレベルで波及するDXの機会創出を目指しています。

データ駆動型創薬 D4(Data Driven Drug Discovery)

創薬研究プロセスの加速化、効率化並びにデータに基づいた確度の高い意思決定ができる文化の醸成を目標としD4を推進しています。エクサウィザーズ社等の社外エキスパートと協業しながら、AIを活用した化合物設計やプロパティ予測等を進める他、データ活用ができる人材の育成やデータ及び化合物をスムーズに利活用できる運用体制の構築に取り組んでいます。

Personal Health Record(PHR)、eConsent、ePROを活用した臨床研究

患者さん中心の医療を目指し、Welby社との協業により、心房細動や高血圧に関するPHRアプリケーションをリリースし、患者さんの医薬品継続使用を促し疾患啓発等を行っています。また、同意説明文書の説明動画(eConsent)やデジタル技術を用いた患者報告アウトカム(ePRO)を活用した臨床研究・試験に導入し、知見を理解するための十分な時間確保や来院数減少といった参加者の負担軽減にも取り組んでいます。

DXによる全社変革推進のためのIT基盤整備

第5期中期経営計画達成のためには、第一三共グループの経営戦略や各組織の事業戦略に基づくグローバルIT基盤の整備が不可欠です。また、グループ全体の競争力を高め、2030年ビジョンであるサステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニーに向け、意思決定の加速化、ビジネス高度化を実現するため、IT基盤の進化を図っています。以下に主なIT基盤についてご紹介します。

全社

第一三共グループでは、グローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するために必要となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでいます。この取り組みの一環として、グローバルでタイムリーかつ密なコミュニケーション・コラボレーションを強化するために、これまで国ごとに導入・運用していたコミュニケーション(メール、チャット、社内SNS等)&コラボレーション(文書共有基盤)基盤をグローバルレベルで統合しています。これにより、グローバルにおける全社員のシームレスな連携が可能となり、各種業務が効率化・可視化・自動化され、地域や部門間のより強固で一体感のある協業や更なるシナジー創出に繋げ、私たちの顧客に対してさらなる価値提供が可能になると考えます。

研究・開発

研究開発で取り扱うデータ量は数年前と比較し膨大になり、また臨床試験の成功確率を高め、承認申請までの期間を短縮させるためには、各種分析・解析にかかる研究期間を短縮する必要があります。そのために、膨大なデータを安全に保存するストレージ環境、研究者の需要に合わせスケールアップが可能なコンピューティング環境を整備し、研究者が課題に合わせて自己開発した課題解決プログラムを実行し、仮説検証時間を短縮することで、研究期間短縮を実現しています。

信頼性保証

第一三共では、これまでのモダリティの中心であった低分子化合物に加え、ADC、細胞治療、mRNAワクチン、核酸など、取り扱うモダリティが拡大し、品質を担保する対象が増えています。また、当社がん治療薬の販売国拡大により、各国の規制に合わせた品質保証が必要になっています。このような環境変化に伴い、グローバルにおける品質課題の早期解決、または発生リスクを低減する強品質保証体制を確立するため、品質マネジメントプロセスを統一化し、品質情報をグローバルレベルでリアルタイムに一元管理するIT基盤を導入しました。

サプライチェーン

当社がん治療薬の販売国拡大、新規適応追加等に伴う需要増に対応するため、エンハーツの製造は国内外の自社工場に加えCMO(医薬品製造受託機関)も活用して、需給計画のグローバル化や高度化が必要になっています。効率的かつ正確な一元管理のために、グローバルでの需給計画・調整を支えるIT基盤を導入しました。また、自社生産拠点において、デジタルツイン*の実現を目指した、製造品質データ管理システムの導入及びデータ構想を推進しています。
*現実世界の情報を元にデジタル空間上に再現した環境

国内営業

COVID-19は、MR活動に大きな変化をもたらしました。COVID-19が落ち着いている時期でも、引き続き非対面でのMR活動が求められています。従来通りのリアルなMR活動に加え、デジタルチャネルも活用したマルチチャネルでかつシームレスな活動を支援する情報提案基盤を整備しました。これにより、医療関係者等のニーズにあった情報提供活動を実施しています。

情報セキュリティへの取り組み

データと先進デジタル技術の利活用を進めるうえで、情報は企業の重大な資産です。第一三共グループ全体で機密情報の流出・改ざんリスク、生産ライン停止リスク、製造物責任・訴訟リスクに対する最適なセキュリティ対策を実施し、堅牢なサイバー環境を実現していきます。

情報セキュリティマネジメント体制の整備・強化

当社グループでは、製品の安定供給及び信頼性のある情報を顧客に提供するために、情報セキュリティに関するグローバルポリシーを制定し、 Head of Global Information Securityのリーダーシップのもと、グローバルにおける情報セキュリティ対策を整備しています。また、情報管理機能を含むデジタル領域の最高責任者かつ取締役であるCDXO*1が全体を統括し、執行に対する監督を行っています。
同ポリシーで言及している情報およびシステム資産には、当社グループ内に限らず、取引先等のビジネスパートナーやお客様の情報を含む情報および情報が保存されるデータ、媒体、情報システム、産業システムおよび紙面が包含されています。主に文書管理を中心とした情報管理においては、安全性・信頼性の確保や、適切な取扱管理策に関連する国内グループ各社共通化および継続的な見直しを行い、情報管理の徹底を図っています。情報セキュリティにおいては、2022年度にはグローバルでのセキュリティ対策実施水準を引き上げることを目標として、第一三共グループ情報セキュリティスタンダードを制定しました。また、2023年度からは当該機能をグローバルDXに移管し、デジタル機能と共同してグループ全体の情報セキュリティをさらに強化します。セキュリティの脅威から情報資源を守るためには、全ての社員の意識啓発が重要であり、各社の状況に合わせた社員への情報セキュリティ啓発活動として、サイバー攻撃の手口の解説や標的型メール等に対する意識啓発、注意喚起を継続的に実施しています。

*1 Chief Digital Transformation Officerの略

サイバーセキュリティへの対応

近年増大しているサイバー攻撃への対応機能としてCSIRT*2をHead of Global Information Security のリーダーシップのもとに運営し、外部セキュリティパートナーの協力のもと24時間体制でのセキュリティ監視を実施、発生したインシデントに対して迅速に対応する体制を整備しています。
サイバー攻撃の脅威に対しては、同業・他業種といった他組織と連携することが重要性であり、社外の専門組織や他社CSIRT等の社外セキュリティチームと連携することにより、サイバーセキュリティに関わる情報を収集し、当社グループとしてのセキュリティ施策を立案・推進しています。また、社外との協力関係を構築することで、当社グループ内だけでなく社会全体のセキュリティ向上に貢献することを目指し、CSIRTを中心として継続的に活動しています。

*2 企業等におけるコンピュータセキュリティに関するインシデント対応を行う枠組み


データとデジタルを駆使するグローバル組織体制

グローバルDXはグローバルコーポレート機能の1つとしてCEOとCOOの第一三共グループ経営戦略立案および経営の執行と円滑な推進管理をサポートしています。Chief Digital Transformation Officer(CDXO)を実務執行責任者とし、グローバルにデジタル戦略、ITおよびデータ利活用に関するグローバルガバナンスを強化しています。

*DSI:DAIICHI SANKYO, INC.(第一三共 INC.)(アメリカ)、DSE:DAIICHI SANKYO EUROPE GmbH(第一三共ヨーロッパ GmbH)(ドイツ)

Data Intelligence Center of Excellence(DI CoE)

バリューチェーン全体にわたるデータ活用による高い価値の創出、およびデータとデジタル技術の活用による新しい価値の創出を目指して、多様なデータソースから信頼性の高いデータの収集・蓄積・分析をするために必要な機能をグローバルに集約する組織 Data Intelligence Center of Excellenceの構築を進めています。これにより、エンタープライズデータガバナンス(=企業の重要な資産であるデータの信頼性確保と民主化)、データ利活用の戦略立案、人工知能や機械学習技術の応用、およびリアルワールドデータを含む多様なデータの活用などがグローバルに展開・推進できるようになります。

全社DXを推進する風土醸成と人材育成

 各組織に必要なDX人材育成
手上げ式
ITパスポート取得支援プログラム
DX推進スキル・データ分析スキル向上プログラム
第一三共オリジナル
ITリテラシー向上Tips集 短編動画配信

グローバル体制を深化させ、全社一丸となってデータと先進デジタル技術を活用していくための企業風土醸成や人材育成・確保、組織間コミュニケーションを進めています。また、最新の技術や最適な技術をいち早く取り入れ活用するという観点から外部連携にも注力しています。

人材育成においては、全社員の育成としてITパスポート取得を推奨する*とともに、DX推進スキル、データ分析スキル向上プログラムを導入しています。また、各組織のDX推進に必要な人材育成計画を策定し推進しています。これ以外に、リテラシー向上策として定期的な短編動画の配信にも力を入れています。

*約2千名が合格(2023年12月時点)

DX銘柄

第一三共は、2023年5月31日付で、経済産業省、東京証券取引所および独立行政法人情報処理推進機構(IPA)より「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」に選定されました。

DX銘柄とは、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定するものです。

当社のDXは、中長期で価値を創出し続けるための一元的なDX推進体制、統合データ分析基盤や人材の多様性を強みとしています。当社は、この強みを活かし、先進デジタル技術とデータの利活用を更に促進し、データ駆動型創薬・育薬やAI等を活用した研究開発の加速・自動化により、既存ビジネスモデルを深化させていきます。また、トータルケアエコシステムの構築や治療用アプリ(DTx)を含めた医療機器プログラム(SaMD)の開発を通して新規ビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。

DX認定

第一三共は、 2023年1月1日付で経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されました。DX認定とは、経済産業省が定める「デジタルガバナンス・コード」の認定要件を満たしてDX推進の準備が整っている事業者(DX-Ready)を「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業大臣が認定する制度です。

2022年9月にコロナ禍やデジタル人材育成・確保などの時勢の変化に対応するために必要な改訂を施した「デジタルガバナンス・コード2.0」が経済産業省により策定されました。この度の当社の「DX認定事業者」選定は「デジタルガバナンス・コード2.0」の認定要件を満たしたものとなります。

 

 

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