第一三共株式会社は、国際NGOセーブ・ザ・チルドレンと協働し、少数民族が多く居住するベトナム北部の山岳地域において、母子の健康を守るための思春期の性と生殖の健康サービス改善プロジェクトを開始しました。
少数民族が多く暮らすベトナム・イエンバイ省の少女たちは、18 歳未満で結婚する児童婚の割合が高く、望まない性交渉や意図しない妊娠、安全でない中絶、高い性感染症リスクなど、女性の基本的な人権である性と生殖に関する健康と権利（Sexual and Reproductive Health and Rights：SRHR）に関して多くの課題が存在します。
ベトナム政府も、思春期の若者に対する性と生殖に関する知識やスキルの向上、実践に関する取り組みを進めていますが、少数民族が居住する山岳地域ではさらなる介入が急務となっています。
そこで本プロジェクトでは、わかりやすい視覚教材と研修ガイドラインを作成し、ASRH*ケアについての教育を強化する活動や、ASRH ケアサービスのための衛生用品の提供・管理を支援する活動等を実施し、思春期の子ども（15～19 歳）に対する性と生殖に関する健康サービスの質とサービスへのアクセスを向上することで、早すぎる結婚・妊娠・出産を予防し、母子の健康を守ります。
本プロジェクトの活動を通し、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「あらゆる年齢すべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の達成に貢献しています。
* ASRH：Adolescent Sexual and Reproductive Health(若者の性と生殖に関する健康)
プロジェクトの概要
- 地域：ベトナム北部の山岳地帯 イエンバイ省ムーチャンチャイ県・ヴァンチャン県
- 活動内容：
① 少数民族の思春期の子どもおよび地域住民の ASRH に関する知識・スキルの向上
② 地域医療施設における ASRH ケアサービスの改善
③ 他省へのイエンバイ省の知見・成功事例の共有
- 期間：2年3か月 (2023年1月～2025年3月)
- 協働パートナー：セーブ・ザ・チルドレン
※セーブ･ザ･チルドレンは、子どもの権利のパイオニアとして、約100年の歴史を持つ子ども支援専門の国際NGOです。
https://www.savechildren.or.jp/
第一三共グループは、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」をパーパスとする製薬企業として、革新的医薬品を継続的に創出していくとともに、医療基盤がぜい弱な地域において医療アクセス課題の解決に取り組んでまいります。
その他、第一三共のサステナビリティに関する取り組み
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/