韓国で大学を卒業後、第一三共に入社しました。もともと製薬会社に就職するという考えはなかったのですが、その存在を強く意識したのが、兵役期間中のこと。韓国には徴兵制度があり、私が入隊したのは、ちょうど新型コロナウイルスが流行し始めたころでした。
集団生活をしていたので休日も外に出ることが許されない期間が続きましたが、ワクチンの接種が始まったことをきっかけに、初めて外出許可が下りたんです。製薬会社の仕事が私たちの生活に大きな影響を与えていることを、身をもって実感した出来事でした。
私が所属するASCA事業企画部の「ASCA」とは、Asia, South & Central Americaの略称です。アジアと中南米各地域の患者さんや、そのご家族の健康で豊かな生活をサポートするため、戦略立案から実行までを担っています。
グローバル規模での成長を重視している第一三共において、私が主に担当しているのが、タイのグループ会社の管理業務。
予算の管理や、担当地域の法令法規が変更されたときの社内関係部所への仲介役とサポート、市場分析を通じたグループ会社のマネジメントへの提言など、その内容は多岐に渡ります。
ASCA事業企画部のミッションは、長期的な視点で患者さんや医療関係者のニーズを捉え、1日でも早く、必要としている患者さんに医薬品を届けること。そして、グループの持続的な成長に貢献することを目指しています。
リージョンごとに文化や言語はもちろん、薬事に関連する法令・法規、医薬品のパッケージに関する基準など、さまざまな違いがあります。各地域のルールが違うなかで適切なアクションを取っていくのは決して簡単なことではありませんが、他部門とも連携して問題を解決していくうちに、成長を肌で感じられるのが一番のやりがいです。
他部門やグローバルのグループ会社と連携して、困難を乗り越える
忘れられないのが、タイで新しい適応症の申請を行ったときのこと。通常、承認には半年ほどかかると見込まれており、それに合わせてタイ向けの生産量の増加や新しい適応症を記載したパッケージへの変更を進めていました。
しかし、想定を上回るスピードで承認が下りたため、それに合わせて、タイへの供給時期を調整することに。その時に、タイや日本、ドイツの関係者と頻繁に連携して出荷日を少しでも前倒しできるよう調整したり、協力して包装変更の作業を早めたりと、関係者全員で手を尽くして対応したことが強く記憶に残っています。
より深い専門知識を身につけて、世界中の患者さんに第一三共の価値を届けたい
担当地域を出張で訪れた際に、病院を訪問したり、学会に参加したりすると、医師たちがADCなど、第一三共の技術に強い興味を持っていると感じます。世界中で注目されるサイエンス&テクノロジーを持っていることが、私の感じる第一三共の強みです。
しかしながら、アジアの一部地域では、まだ当社の医薬品が患者さんのもとに届いていない現状もあります。
そうした地域の患者さんにも第一三共が創薬を通じて実現しようとしている「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」という想いを、確かなかたちで届けるのが私の願いです。その実現のためにも、経験をもっと積んで、グローバル展開の専門家として貢献していきたいと考えています。
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