2018年12月06日
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第一三共株式会社の関連公益財団法人である鈴木万平糖尿病財団*(東京都中央区、理事長:庄田 隆、以下「当財団」)は、第11回鈴木万平記念糖尿病国際賞ならびに第12回糖尿病療養指導鈴木万平賞の受賞者を下記のとおり決定しましたのでお知らせいたします。

「鈴木万平記念糖尿病国際賞」(以下、「国際褒賞」)及び「糖尿病療養指導鈴木万平賞」(以下、「国内褒賞」)は、当財団が2007年11月に設立15周年を記念し創設した褒賞事業です。
国際褒賞は糖尿病学に関する独創的かつ卓越した研究業績を持つ全世界の研究者を対象に毎年1名を顕彰し、また、国内褒賞は、糖尿病患者さんの医療と福祉の向上を目的として、各地域において、あるいは地域を越えて長きに亘り糖尿病療養指導に取り組み、治療及び予防に貢献した個人・施設・団体・チーム・グループなどの活動業績を毎年顕彰しています。

当財団は、本国際褒賞の授与が糖尿病学の研究に励んでおられる全世界の研究者にとっての目標となり、糖尿病学の一層の発展につながること、また、本国内褒賞の授与が糖尿病療養指導に取り組まれている方々の目標となり、糖尿病の治療及び予防につながることを願っております。

*当財団は、1993年12月設立以来、「糖尿病学の分野に携わる研究者の国際交流の推進を通じて、若手研究者の育成を図り、同分野の研究の推進に貢献すること」を使命に掲げ、各種の助成事業を行っております。

鈴木万平糖尿病財団のホームページ

受賞者
1.第11回鈴木万平記念糖尿病国際賞受賞者

受賞者
(所属機関・役職)
フィリップ E. シェラー博士
テキサス大学サウスウエスタン医療センター内科学 教授
タッチストーン糖尿病センター センター長
テキサス大学サウスウエスタン医療センター(米国)
受賞理由 同博士による、アディポネクチンの先駆的な同定、アディポネクチンの抗糖尿病機能とその分子機構発見への貢献、および最近の科学上の達成は、糖尿病と肥満さらにはエネルギー恒常性についての理解を深め、かつ広めたと高く評価されました。
主な略歴 1992年 バーゼル大学(スイス)博士
1992年 ホワイトヘッド研究所/マサチューセッツ工科大学 博士研究員
1997年 アルバート・アインシュタイン医科大学細胞生物学 助教授
2002年 アルバート・アインシュタイン医科大学細胞生物学 准教授
2003年 アルバート・アインシュタイン医科大学内分泌学 准教授
2006年 アルバート・アインシュタイン医科大学細胞生物学 教授
2007年 アルバート・アインシュタイン医科大学細胞生物学 客員教授
2007年 テキサス大学サウスウエスタン医療センター内科・細胞生物学 教授

2007年 テキサス大学サウスウエスタン医療センター内科・細胞生物学 教授
UTSW医療センター タッチストーン糖尿病センター センター長

現在に至る

主な受賞歴 2004年 Irma T. Hirschl/Monique Weill-Caulier Trust Research Award

2005年 Outstanding Scientific Achievement Award ("Lilly Award")
(米国糖尿病学会)

2007年 Recipient University of Texas STARS Award

2008年 ウォーリック大学(英国) 客員研究員

2010年 Vladimir Nigrovic Award of Excellence(トレド大学)
ワシントン大学(シアトル) ファイザー客員教授

2012年 O′Donnell Award in Medicine from TAMEST
(テキサス医学・工学・科学アカデミー)
J.Dennis McGarry Award for Outstanding Healthcare Professional
(ノーステキサス米国糖尿病学会)

2013年 クリーブランドクリニック・ラーナー研究所細胞分子医学 客員教授
Naomi Berrie Award for Outstanding Achievement in Diabetes Research(コロンビア大学)

2015年 Banting Medal(米国糖尿病学会)
Britton Chance Memorial Award for the Agency for Science, Technology and Research(A*STAR)(シンガポール)

2017年 Brenner/Dirks Lectureship(国際腎臓学会)
European Association for the Study of Diabetes (EASD)/Novo Nordisk Foundation Diabetes Prize for Excellence
Singapore Symposium on Metabolic Diseases Outstanding Achievements Award

2018年 Gerald M. Reaven Distinguished Leader in Insulin Resistance Award(インスリン抵抗性国際委員会)

 

2.第12回糖尿病療養指導鈴木万平賞受賞者

【個 人】

受賞者 内潟 安子氏
東京女子医科大学東医療センター 病院長
推薦者 清野 裕 (日本糖尿病協会 理事長)
受賞理由 若年糖尿病(ヤング糖尿病)患者の診療と研究に長年従事して日本のヤング糖尿病領域を確立し、これら患者の心身のケアを新しいジャンルの糖尿病治療として体系化して成果を上げてきた。また、全国規模では「若い糖尿病患者さんのためのグループミーティング」を継続して開催し、患者のピアカウンセリングや医療者の研修として役立つなど数多くの活動で貢献してきた。さらに、ヤング糖尿病患者への偏見を無くすために社会に働きかけ、患者の生活の質(QOL)を守る取り組みを行ってきた。1型のみならず2型のヤング糖尿病患者の治療環境の重要性を説いた功績は高く評価される。これらのヤング糖尿病患者に対する支援活動は一貫性があり、内潟氏なくしてヤング糖尿病領域は確立できなかったと考えられ、これらの業績は本賞に値する。

 

【個 人】

受賞者 小沼 富男氏
順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター 特任教授
推薦者 綿田 裕孝 (日本糖尿病学会 理事)
受賞理由 青森県において患者会を設立して糖尿病療養指導活動を広め、東北小児糖尿病サマーキャンプ等の活動を通して東北地方で多くの人材を育成した。また、順天堂大学附属病院において教育入院システムを構築し、糖尿病療養指導チームを組織化・活性化することなどにより糖尿病療養指導体制を強化した。さらに日本糖尿病療養指導士(CDEJ)認定機構設立時から12年間に亘りCDEJの認定・育成の推進に努めた。東京東部3区では「区東部糖尿病医療連携検討委員会」を設立し当該地区における医療連携及び糖尿病療養指導活動に大いに貢献した。これまでの活動には一貫性があり、その認知度、波及効果も大きく、これらの業績は本賞に値する。

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