2015年12月18日
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2015年11月4日、中国雲南省の廣南県で、コミュニティーセンターのオープニングセレモニーを開催しました。コミュニティーセンターとは、母子の健康改善プロジェクトにおいて、母子の健康、栄養管理に関する情報を収集、共有することで参加者が互いに学びあうことを目的として、住民ボランティアと保健医療従事者(村医)によって運営される施設です。

オープニングセレモニー

今回のオープニングセレモニーは、プロジェクトの対象地域である廣南県の6箇所の郷の中の、珠琳郷 新寨村で開催し、廣南県の婦女連合会などの関係者のほか、保健医療従事者(村医)、村長をはじめ地域住民など、約230名が出席しました。新寨村は県の中心部から車で南に2時間の、人口約950人の小さな村で、栄養状態の悪い児童が多い地域のひとつです。

珠琳郷 新寨村のコミュニティーセンターは小学校の古い校舎を使用します

コミュニティーセンター内のプレート

第一三共からのあいさつ

「コミュニティーセンターではぜひ皆さんで“毎日集う、健康のコツを知る、身近な人に伝える"の3つに取り組んでください。それらを実践していただくことが、新寨村の皆さんが健康に過ごすことができる手助けになると信じています。」

住民ボランティアからのあいさつ

「新寨村のコミュニティーセンターでの活動が周辺地域の住民の皆さんにも広がり、健康について共に学ぶようになることが、子ども達の健康な成長につながることを強く希望します」

第一三共のロゴ入りプレートの除幕式

除幕式の様子

第一三共のロゴ入りプレートの写真

衛生室訪問

オープニングセレモニーの後には、近隣の村にある衛生室を訪問しました。衛生室は、村の診療所に相当し、外来診療、簡単な外科処置、出産後の母子管理、薬品管理が行われます。現在、この衛生室は1名の村医で運営されています。また、村医は、衛生室のない他の村に往診も行っています。

衛生室の外観(正面に村医、手前が往診用のバイク)

村の芋でおもてなしをしてもらいました

中国は地域により母子が利用できる医療サービスに大きな格差があります。特に今回のセレモニーが開催された村のような農村部では、小児疾患統合管理に関する保健人材の能力開発や、子どもの疾患への地域住民の対応の向上が求められています。本プロジェクトでは、コミュニティーセンターの運営と共に、村の医師が子どもの疾患の兆候をより早期に発見し、対処することができるよう「IMCIトレーニング」を行い、円滑な医療の連携が可能になることを目指していきます。

廣南県の中心部では、11月3日から4日間にわたり、 2回目のIMCIトレーニングが開催され、36名が受講しました。

また、2015年7月に外務省国際協力局、11月に当活動エリアを管轄する在重慶日本国総領事館、在中国日本国大使館を訪問し、今後5年間のプロジェクトの活動内容について紹介を行い、当プロジェクトへのご理解をいただきました。

写真提供:プラン・ジャパン

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