希少疾患は患者さんの数が少ないために病態の解明が困難であり、また医療現場では治療の選択肢に限りがあります。しかしながら、治療薬として開発に成功するか分からない未知数の領域であっても、挑戦を続けなければ治療の可能性を諦めることになります。第一三共は、有効な治療法がない、あるいは、既存の治療薬では十分な効果が得られていない希少疾患の治療に革新的な医薬品を提供するため、私たちの強みであるサイエンス&テクノロジーにより、希少疾患の患者さんの希望につながるよう挑戦し続けています。
Orphan Disease Treatment Institute*1と共同開発しているDS-5141(デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤)は、当社で開発した新しいモダリティ*2であるENA*3核酸修飾技術を用いた候補品であり、現在、国内第1/2相臨床試験の結果を基に更なる解析を進めています。同じ技術を用いたDS-4108(糖原病Ia型治療剤)は、神戸学院大学、国立成育医療研究センター、広島大学と共同研究(前臨床)を実施しています。
また、DS-1211(TNAP*4阻害剤)は弾性線維性仮性黄色腫を標的疾患とし、米国で第1相臨床試験を実施しています。DS-6016(抗ALK2抗体、埼玉医科大学との共同研究、2017年8月にAMED CiCLE*5に採択)は進行性骨化性線維異形成症を標的疾患として、国内で第1相臨床試験を開始しました。

*1 株式会社産業革新機構と三菱UFJキャピタル株式会社の運用するファンドと当社との共同投資による会社
*2 低分子医薬品、核酸医薬、治療用ウイルス、細胞治療などの治療手段
*3 2’-O,4’-C-Ethylene-bridged Nucleic Acids, 第一三共の独自技術を用いた修飾核酸で、ENA®は第一三共株式会社の登録商標
*4 組織非特異性アルカリフォスターゼ
*5 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医薬研究開発革新基盤創成事業


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