最も大切なのは「人」。人事の側面から研究開発を後押ししてきたリーダーの歩みと想い - R&D Change & Enablementリード Kym Godduさん

2023年07月24日
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第一三共のR&D Change & Enablementをリードする立場で研究開発戦略に関わるKym Godduさん。アカデミアにおける生物学の研究者としてキャリアをスタートさせ、後に製薬会社における創薬の分野に進んだ後、数社の製薬会社で人事の責任者を務めてきました。それでも医薬品業界に足を踏み入れた時点では、組織の最も重要な資産である「人」を通して研究開発を支えることになるとは、想像もしていなかったと言います。

Kymさんがどのような経緯で人事に携わるようになったのか、またその中で何を常に大切だと考えてきたかについて語ります。

科学者の道も、製薬会社での人事の道も、人がきっかけに

学生時代に科学に最も興味を抱いていたKymさん。「そこでメンターといえる人たちとのつながりができ、彼らが生物学の研究を続けるよう助言してくれたことで、研究室勤務の科学者として働き始めました」

ファイザー社へ入社し、開発部門に勤務していたとき、あるミーティングで、研究開発の合理化をどのように進めるかについて、意見を求められました。それがきっかけとなり、人事担当グローバルヘッドからキャリアチェンジの打診を受けます。その後、人事・コミュニケーション・広報などを監督するキャリアの道を進むことになるのです。

「お誘いを二度断ったのですが、三度目の話し合いに訪れたとき、部屋の外で待っている間に彼のチームメンバーとの面白い出会いがありました。その出会いによって、これまで思ってもみなかったような大きな価値を組織に与えることができるかもしれない、という可能性に初めて気づき、とてもわくわくしたのです」

このようにKymさんは、キャリアのスタートも転換も、人との出会いや助言・提案に後押しされて決断してきました。

最も大切なのは「人」。その心をつかみ、強固な関係を築くこと

「私のキャリアは、典型的な欧米人よりも日本人の同僚たちのキャリアに近いと思います」とKymさんは話します。多くの日本企業では配置転換によってさまざまな部門で経験の機会が与えられ、キャリア構築と後継者育成を図るという点が、これまで自身が歩んできたキャリアに似ていると感じているそうです。

Kymさんも人事担当としてキャリアを積む中で、ファイザー社と大手製薬企業2社との数十億ドル規模のM&Aに伴う複雑かつ困難な業務に携わったり、当時第一三共の研究子会社であり、後に第一三共に吸収合併されるアスビオファーマ社のUS側リーダーを務めたりしました。

M&Aは大きな成功を収めましたが、その一方では必ずしも計画通りには進まないというのがKymさんの考えです。また、いかなる組織変革においても、そこに関わる人材との人間関係の構築が極めて重要な要素ということを学んだと言います。

「知的財産を手に入れるのはそこまで難しくありませんが、人々の心をつかむのはとても難しいことです。人材はこの上なく貴重な財産であり、あらゆる企業戦略の遂行の成否を左右する鍵です。第一三共の未来の成功の鍵を握るのは、人なのです」

~Kym Goddu、R&D Change & Enablementリード~

世界のオンコロジーを率いる立場になり、がん患者さんを救う

現在、2030年に向けての第一三共の研究開発戦略に注力しており、未来を見据えた活動に取り組んでいるKymさん。オンコロジーのグローバルリーダーに変貌するという第一三共の大胆な決断を高く評価しています。

「戦略的な方向転換が、私たちを今の立ち位置へと導いてきました。第一三共は今、多くの研究開発パイプラインを持ち、Science & Technologyのイノベーションで知られた企業となりつつあります。患者さんは、最高の科学、最高の医薬品を求めています。今後もイノベーションを続けることによって、がん患者さんがより多くの治療の選択肢を持てるようになるだろうと期待しています」

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