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報道関係者各位

2019年12月12日

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

米国のサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表したDS-8201(トラスツズマブ デルクステカン)のHER2陽性乳がん患者を対象とした第2相臨床試験データについて

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)とアストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ)は、DS-8201(トラスツズマブ デルクステカン、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)*1、以下「本剤」)のHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたグローバル第2相臨床試験(試験名:DESTINY-Breast01、以下「本試験」)のデータについて、米国テキサス州で開催中のサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)2019で発表しましたので、その概要についてお知らせいたします。また、本試験結果は医学雑誌「The New England Journal of Medicine」のオンライン版に掲載されました。

有効性については、対象患者184名において、主要評価項目である客観的奏効率*2は60.9 %でした。また、病勢コントロール率*3は97.3 %、奏効期間*4中央値は14.8ヶ月、無増悪生存期間*5中央値は16.4ヶ月であり、全生存期間*6中央値はまだ到達しておりません。

対象患者は、平均で6つの前治療歴(T-DM1(100%)、トラスツズマブ(100%)、ペルツズマブ(65.8%)、その他の抗HER2療法(54.3%)、ホルモン療法(48.9%)などを含む)があり、本剤(5.4 mg/kg)による単剤療法を受けました。

安全性について、対象患者184名において第1相臨床試験と同様の傾向が認められました。グレード3*7以上の有害事象(発現率 > 5%)として、好中球数減少(20.7%)、貧血(8.7%)、悪心(7.6%)、白血球数減少(6.5%)、リンパ球数減少(6.5%)および疲労(6%)がみられました。
 間質性肺疾患(以下「ILD」)については、ILD外部判定委員会により13.6 % が治験薬と関連のあるILDと判定され、内訳はグレード1および2が10.9 %、グレード3が0.5%(1名)、ILDに起因する死亡は2.2%(4名)でした。

現在、HER2陽性の再発・転移性乳がん患者において、既存の抗HER2療法が抵抗性になった際の治療の選択肢は限られています。当社とアストラゼネカは、再発・転移性乳がん患者さんへ本剤を一日でも早く提供できることを期待しております。

以上

*1 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めています。

*2 客観的奏効率とは、腫瘍が完全に消失または30%以上減少した患者の割合です。確定した客観的奏効率を意味します。

*3病勢コントロール率とは、全奏効率(腫瘍が完全に消失または30%以上減少)に、腫瘍が安定している状態(腫瘍が30%未満減少~20%未満増加)の患者の割合を加えたものです。

*4 奏効期間とは、腫瘍の完全消失(完全奏効)または30%以上減少(部分奏効)のどちらかの基準が最初に満たされた時点から、再発または増悪が客観的に確認された最初の日までの期間です。

*5 無増悪生存期間とは、治療中及び治療後に病勢進行せず安定した状態の期間です。

*6 全生存期間とは、原因を問わず死亡するまでの期間です。

*7 米国国立がん研究所(NCI)の有害事象共通用語規準(CTCAE)で規定された重症度を意味し、グレード1~5に分類されます。

HER2陽性の乳がんについて
乳がんは、世界において2018年に約210万人/年の新規患者が報告されており、女性において主要ながん死亡原因となっています。乳がん患者の約20%は、がん細胞表面にHER2というタンパク質が過剰発現しているHER2陽性乳がんです。抗HER2療法の登場によりHER2陽性乳がん患者の生存率は改善していますが、既存薬による治療後に再発・転移したHER2陽性乳がんにおいては治療の選択肢が限られており、依然として高いアンメット・メディカル・ニーズがあります。

アストラゼネカとの提携について
当社とアストラゼネカは、2019年3月に全世界(当社が独占的権利を有する日本は除く)においてトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)を共同で開発及び商業化する契約を締結しました。なお、当社は本剤の製造及び供給に責任を持ちます。

第一三共のがん事業について
当社のがん事業は、世界最先端のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供することを使命としています。
当社は、日本のがん領域ラボラトリー(バイオ・がん免疫・低分子)と米国プレキシコン(低分子)の強力な研究体制を通じて、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、抗体薬物複合体(ADC)フランチャイズ、急性骨髄性白血病(AML)フランチャイズおよびブレークスルー・サイエンスを3つの柱として、2025年までの8年間に7つの革新的新薬の上市を目指します。

 

 

第一三共株式会社