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報道関係者各位

2019年9月10日

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

世界肺がん学会議(WCLC)で発表する 非小細胞肺がんにおけるDS-1062の第1相臨床試験の最新データについて

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、再発・進行性の非小細胞肺がん患者を対象としたDS-1062(TROP2に対する抗体薬物複合体(ADC)*1、以下「本剤」)の第1相臨床試験(以下「本試験」)の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する最新データについて、スペインのバルセロナで開催中の世界肺がん学会議(WCLC 2019)において発表しますので、その概要についてお知らせいたします。

安全性については、非小細胞肺がん患者52名において、グレード3*2以上の有害事象を1回以上経験した患者は22名(42.3%)でした。また、用量制限毒性として10 mg/kgの用量で粘膜炎症(1名)と口内炎(1名)、6.0 mg/kgの用量で発疹(1名)がみられ、最大耐用量および用量展開パートにおける推奨用量は8.0 mg/kgに決定されました。
 また、間質性肺疾患(以下、「ILD」)の可能性がある症例として、グレード2の肺臓炎2名(6.0 mg/kg、8.0 mg/kg)、グレード2の肺炎1名(8.0 mg/kg)、原疾患の進行を伴うグレード5の呼吸不全1名(8.0 mg/kg)が報告され、ILD外部判定委員会にて精査される予定です。

予備的有効性については、非小細胞肺がん患者46名のうち12名において部分奏効*3がみられ、特に推奨用量8.0 mg/kgを投与された患者7名では、5名において確定した部分奏効がみられ、その他2名は病勢安定でした。なお、本試験の患者は免疫チェックポイント阻害剤や分子標的薬(EGFR阻害剤、ALK阻害剤等)による前治療を受けています。

今後、本試験は用量展開パートに移行し、再発・進行性の非小細胞肺がんおける本剤の有用性を更に評価してまいります。当社は、様々な標的やがん種への当社ADC技術の応用可能性を期待しており、今後、本剤を含むADCフランチャイズの開発を加速してまいります。

以 上

*1 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めています。

*2 米国国立がん研究所(NCI)の有害事象共通用語規準(CTCAE)で規定された重症度を意味し、グレード1~5に分類されます。

*3 部分奏効とは、腫瘍が30%以上減少した状態です。

DS-1062について
 DS-1062は、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)とU3-1402に続いて、当社で3番目に臨床開発段階に入った抗体薬物複合体(ADC)で、当社独自のADC技術を用いて創製されました。当社独自のリンカーを介して新規のトポイソメラーゼⅠ阻害剤(以下「DXd」)を抗TROP2抗体に結合させた薬剤で、1つの抗体につき約4個のDXdが結合しています。薬物をがん細胞内に直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えるよう設計されています。

非小細胞肺がんについて
 肺がんは、世界中で多く見られるがんであり、がんの主要な死亡原因となっています。2018年の調査において、新規患者は世界で210万人/年、死亡数は180万人/年と推定されています。肺がんのうち80~85%は非小細胞肺がんで、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤が登場し、進行性・転移性の非小細胞肺がんの治療は改善していますが、既存治療が適応できない患者やがんの進行が見られる患者において、新たな治療法が必要とされています。
 TROP2は、非小細胞肺がんを含む数種類の固形がんに高発現するたんぱく質の一種で、非小細胞肺がんの約7割に発現しており、がんの進行や生存率の低下に関係していると言われています。現在、非小細胞肺がんを含むがん患者を対象に承認されているTROP2を標的とした治療法はありません。

第一三共のがん事業について
 当社のがん事業は、世界最先端のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供することを使命としています。
 当社は、日本のがん領域ラボラトリー(バイオ・がん免疫・低分子)と米国プレキシコン(低分子)の強力な研究体制を通じて、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、抗体薬物複合体(ADC)フランチャイズ、急性骨髄性白血病(AML)フランチャイズおよびブレークスルー・サイエンスを3つの柱として、2018年から2025年までの8年間に7つの革新的新薬の上市を目指します。

第一三共株式会社