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報道関係者各位

2019年6月3日

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

米国臨床腫瘍学会(ASCO)で初めて発表した非小細胞肺がんにおけるU3-1402の第1相臨床試験データについて

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤の投与中に病勢進行したEGFR変異のある転移性非小細胞肺がん患者を対象としたU3-1402(HER3に対する抗体薬物複合体(ADC)*1)の第1相臨床試験(以下「本試験」)の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する中間データについて、米国シカゴで開催中のASCO 2019において初めて発表しましたので、その概要についてお知らせいたします。

 安全性については、非小細胞肺がん患者23名において、グレード3*2以上の主な有害事象(発現率>10 %)として、血小板数減少(26.1%)がみられました。また、用量制限毒性としてグレード4*2の血小板数減少(4名)、グレード3の発熱性好中球数減少(1名)がみられましたが、これまでに最大耐用量*3には達しておりません。

 予備的有効性については、非小細胞肺がん患者16名において、16名全員に腫瘍の縮小がみられ、腫瘍サイズの最大変化率の中央値は-29%(-3%~-80%)でした。なお、16名中15名はオシメルチニブの前治療歴があり、また16名中7名は化学療法による前治療も受けています。

 U3-1402については、非小細胞肺がんを対象とした本試験に加え、乳がんを対象とした第1/2相臨床試験も実施中です。当社は、様々な標的やがん種への当社ADC技術の応用可能性を期待しており、今後、本剤を含むADCフランチャイズの開発を加速してまいります。

 

以 上

 

 *1 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めています。

*2 米国国立がん研究所(NCI)の有害事象共通用語規準(CTCAE)で規定された重症度を意味し、グレード1~5に分類されます。

*3最大耐用量とは、許容できない副作用を引き起こすことなく投与できる薬物または治療の最大の用量です。

 

 

U3-1402について
U3-1402は、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)に続いて、当社で2番目に臨床開発段階に入った抗体薬物複合体(ADC)で、当社独自のADC技術を用いて創製されました。当社独自のリンカーを介して新規のトポイソメラーゼⅠ阻害剤(以下「DXd」)を抗HER3抗体に結合させた薬剤で、1つの抗体につき約8個のDXdが結合しています。薬物をがん細胞内に直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えるよう設計されています。

 

 非小細胞肺がんについて
肺がんは、世界中で多く見られるがんであり、がんの主要な死亡原因となっています。2018年の調査において、新規患者は世界で210万人/年、死亡数は180万人/年と推定されています。肺がんのうち80~85%は非小細胞肺がんで、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤が登場し、進行性・転移性の非小細胞肺がんの治療は改善していますが、既存治療が適応できない患者やがんの進行が見られる患者において、新たな治療法が必要とされています。HER3は、異常な細胞増殖と関連する受容体であるHERファミリーのひとつであり、非小細胞肺がんの75%に発現しており、非小細胞肺がん患者のがん転移や生存率の低下に関係していると言われています。現在、非小細胞肺がんを含むがん患者を対象に承認されているHER3を標的とした治療法はありません。

 

 第一三共のがん事業について
当社のがん事業は、世界最先端のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供することを使命としています。
当社は、日本のがん領域ラボラトリー(バイオ・がん免疫・低分子)と米国プレキシコン(低分子)の強力な研究体制を通じて、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、抗体薬物複合体(ADC)フランチャイズ、急性骨髄性白血病(AML)フランチャイズおよびブレークスルー・サイエンスを3つの柱として、2018年から2025年までの8年間に7つの革新的新薬の上市を目指します。
主要開発品目には、抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、目標適応:乳がん、胃がん、その他固形がん)、FLT3阻害剤キザルチニブ(目標適応:急性骨髄性白血病)、CSF-1R阻害剤ペキシダルチニブ(目標適応:腱滑膜巨細胞腫)等があります。

第一三共株式会社