2021年01月22日
製品情報

報道関係者各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

ヒト体細胞加工製品「イエスカルタ®点滴静注」の国内における
製造販売承認取得のお知らせ
 

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、ヒト体細胞加工製品「イエスカルタ®点滴静注」(一般名:アキシカブタゲン シロルユーセル、CD19を標的とするキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)*1製品、以下「本品」)について、本日、再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫*2の治療を目的とした再生医療等製品として国内製造販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。

当社は、2017年1月にギリアド・サイエンシズの子会社であるKite Pharma, Inc.(所在地:米国カリフォルニア州)から、本品の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得しました。

本品は、2018年10月に希少疾病用再生医療等製品に指定され、2020年3月に再発又は難治性のB細胞リンパ腫を対象に実施した海外第1/2相臨床試験(ZUMA-1試験)および国内第2相臨床試験の結果に基づき、国内製造販売承認申請が行われました。

当社は、大細胞型B細胞リンパ腫治療における新たな選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しております。 

 

以 上 

*1 キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)療法とは、血液から分離したT細胞に、特定の抗原を細胞表面に発現するがん細胞に対する攻撃性を高めるためにキメラ抗原受容体の遺伝子を導入し、拡大培養した後に患者体内に注入する細胞治療法です。

*2  大細胞型B細胞リンパ腫の中には、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)、高悪性度B細胞リンパ腫(HGBCL)があります。

 



製品概要

 販売名

 イエスカルタ®点滴静注

 一般名

 アキシカブタゲン シロルユーセル

 製造販売承認日

 2021年1月22日

 効能、効果又は性能  以下の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫
 •びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫
ただし、以下のいずれも満たす場合に限る。
 •CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない
 •自家造血幹細胞移植に適応がある患者であって、初発の患者では化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行したが奏効が得られなかった若しくは自家造血幹細胞移植後に再発した場合、又は自家造血幹細胞移植に適応がない患者 

 

用法及び用量
又は使用方法

 

 <医療機関での白血球アフェレーシス~製造施設への輸送>
 1. 白血球アフェレーシス
  白血球アフェレーシスにより、非動員末梢血単核球を採取する。
 2. 白血球アフェレーシス産物の輸送
  採取した白血球アフェレーシス産物を、2~8℃に設定された保冷輸送箱で梱包して本品製造施設へ輸送する。
 <医療機関での受入れ~投与>
 3. 本品の受領及び保存
  本品を受領し、使用直前まで液体窒素気相下(-150℃以下)で凍結保存する。
 4. 投与前の前処置
  末梢血リンパ球数等を確認し、必要に応じて前処置として、本品投与の5日前から3日間連続で、以下のリンパ球除去化学療法を行う。
シクロホスファミド(無水物として)500 mg/m2を1日1回3日間点滴静注及びフルダラビンリン酸エステル30 mg/m2を1日1回3日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
 5. 本品の投与
  通常、成人には抗CD19 CAR T 2.0×106個/kg(体重)を目安に(体重100kg以上の患者の最大投与量は2 ×108個を)、5分以上かけて30分を超えないように単回静脈内投与する。なお、本品の再投与はしないこと。

 製造販売元

 第一三共株式会社

 提携

 Kite Pharma, Inc.



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