2021年01月20日
製品情報

報道関係者各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

ENHERTU®(トラスツズマブ デルクステカン)の
欧州におけるHER2陽性乳がんに係る販売承認取得のお知らせ

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)とアストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ)は、ENHERTU®(トラスツズマブ デルクステカン、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)*、以下「本剤」)について、欧州連合(EU)において、「2つ以上の抗HER2療法を受けた手術不能または転移性のHER2陽性乳がん」を適応として条件付き販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。

本適応は、2つ以上の抗HER2療法を受けたHER2陽性の切除不能な乳がん患者を対象としたグローバル第2相臨床試験(DESTINY-Breast01)の結果に基づき、迅速審査のもとで承認されました。

なお、本剤は、切除不能なHER2陽性乳がん及びHER2陽性胃がんについて、それぞれ米国及び日本にて承認を取得しております。

当社とアストラゼネカは、がん治療における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しております。

以 上

* 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めています。

HER2陽性の乳がんについて 
 乳がんは、ヨーロッパにおいて毎年約53万人の新規患者が報告されており、5人に1人がHER2陽性と推定されています。HER2は、乳がん、胃がん、肺がんや大腸がんを含む多くのがん細胞表面に発現するタンパク質であり、HER2の過剰発現は、乳がんにおいて進行性疾患や予後不良と関連しています。抗HER2療法の登場によりHER2陽性乳がん患者の生存率は改善していますが、既存薬による治療後に病勢進行したHER2陽性乳がんにおいては治療の選択肢が限られており、依然として高いアンメット・メディカル・ニーズがあります。

アストラゼネカとの提携について
 当社とアストラゼネカは、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)とDS-1062に関し、それぞれ2019年3月と2020年7月に、全世界(当社が独占的権利を有する日本は除く)において共同で開発及び商業化する契約を締結しました。なお、当社は両剤の製造及び供給を担います。

 

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