2021年01月13日
研究開発情報

報道関係者各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126

DS-5141の国内第1/2相臨床試験の結果について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、株式会社Orphan Disease Treatment Institute(本社:東京都品川区、以下「ODTI*1」)と共同開発しているDS-5141*2(以下「本剤」)のデュシェンヌ型筋ジストロフィー*3(以下「DMD」)患者を対象とした国内第1/2相臨床試験(以下「本試験」)の結果の概要について、お知らせいたします。

本試験は、DMD患者を対象に、本剤を週1回で12週間連続皮下投与し、その結果を踏まえてさらに48週間の連続皮下投与を行い、安全性及び有効性を評価したものです。 

本試験において、投与中止や臨床上問題となる有害事象など安全性上の懸念は認められませんでした。また、有効性については、ジストロフィン遺伝子のエクソン45をスキップすることによって得られるメッセンジャーRNAの産生(副次評価項目)が全ての患者で確認され、ジストロフィンタンパク質の発現(主要評価項目)は、複数の患者で明らかな増加が確認され、現在、解析を継続しております。

今後、本試験結果の解析を進め、DMD患者さんへ新しい治療の選択肢を提供できるよう取り組んでまいります。

以 上

*1 株式会社Orphan Disease Treatment Institute(ODTI) について
株式会社INCJと三菱UFJキャピタル株式会社の運用するファンドと当社との共同投資により、2013年に設立した会社です。

*2 DS-5141について
DS-5141は、患者筋細胞内において、ジストロフィン遺伝子からメッセンジャーRNAが作られる過程で、エクソン45部分のスプライシングをスキップさせ、不完全ながらも機能が保持されたジストロフィンタンパク質を産生することで、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療が期待される核酸医薬品です。また、当社独自の修飾核酸であるENA®オリゴヌクレチドを有効成分としており、2017年4月には、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されております。

*3 デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)について

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、民族差なく、新生男児の約3,500 人に1 人発症することが知られている極めて重篤な遺伝性希少疾患です。その発症原因は、患者の筋細胞においてジストロフィンタンパク質が産生されないことですが、治療法は極めて限られており、その効果も限定的です。
 

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