2020年12月25日
製品情報

報道関係者各位

ユーシービージャパン株式会社
第一三共株式会社

抗てんかん剤「ビムパット®」の国内における効能追加に係る
一部変更承認取得のお知らせ

ユーシービージャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:菊池 加奈子、以下「ユーシービージャパン」、ユーシービーグループを総称して以下「ユーシービー」)と第一三共株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:眞鍋 淳、以下「第一三共」)は、抗てんかん剤「ビムパット®」(一般名:ラコサミド、以下「本剤」)について、てんかん患者の強直間代発作に対する併用療法の効能及び効果を追加する医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたのでお知らせいたします。

本剤は、既存の抗てんかん薬でコントロールが不十分な強直間代発作(代表的な全般発作)を有する成人及び4 歳以上の小児の特発性全般てんかん患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験の結果に基づき、2020年2月に医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請が行われました。

ユーシービーと第一三共は、てんかん治療における新たな治療選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しています。

 

以 上

製品概要

販売名 ビムパット® 錠 50mg・100mg、ドライシロップ10%、
点滴静注100mg・200mg
一般名 ラコサミド
 

効能又は効果
(追加内容下線部)

てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
一部更承認日 2020年12月25日
製造販売元 ユーシービージャパン株式会社
販売元 第一三共株式会社


※ 国際共同第Ⅲ相臨床試験について
本試験は、既存の抗てんかん薬でコントロール不十分な強直間代発作(代表的な全般発作)を有する成人及び4 歳以上の小児の特発性全般てんかん患者242 名(日本人を含む)を対象とした試験です。本試験の主要評価項目(24週間の評価期間における2回目の強直間代発作が発現するまでの時間、すなわち「同発作の発現リスク」)において、強直間代発作を発現するリスクが45% (p=0.001)低下しました。投与期間中強直間代発作が消失した割合はプラセボ群と比較して有意に高い値(ラコサミド群:31.3%、プラセボ群:17.2%、p=0.011)でした1
ラコサミド群に多くみられた有害事象(10%以上)は、浮動性めまい(23%)、傾眠(17%)、頭痛(14%)、悪心(10%)であったのに対し、プラセボ群ではそれぞれ6%、14%、10%、6%でした。

「ビムパット®」(一般名:ラコサミド)について
「ビムパット®」は、電位依存性ナトリウムチャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進することにより、神経細胞の過剰な興奮を低下させる薬剤です2
日本では2016年7月に成人の「てんかん患者の部分発作に対する併用療法」で製造販売承認を取得しました。さらに、成人の「てんかん患者の部分発作に対する単剤療法」が2017年8月に、「4歳以上の小児てんかん患者の部分発作に対する併用療法及び単剤療法」に係る新用量が2019年1月に、追加剤形としてドライシロップと点滴静注200mgが2019年1月に、点滴静注100mgが2020年1月にそれぞれ追加承認されました。
ユーシービーと第一三共は、2014年11月に締結した本剤に関する共同商業化契約に基づき、製造はユーシービーが担い、流通・販売は第一三共が担当し、プロモーション活動は両社共同で実施しています。

てんかんについて
てんかんは、有病率が約1%、世界に約6,500万人の患者さんがいる疾患3で、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢で発症し、国や地域、性別や人種による発症率の違いはありません4。日本では約100万人のてんかん患者さんがいると言われ、毎年57,000人が新たにてんかんを発症しています5。てんかん患者さんの大部分が長期的な薬物療法を必要としますが6、既存の抗てんかん薬を使用しても、30%を超える患者さんがてんかん発作を十分にコントロールできていないとの報告があり7、てんかんは今なお、アンメット・ニーズの高い疾患です。
てんかん発作は臨床症状等に基づき、部分発作(二次性全般化発作に移行することもある)、全般発作及び分類不能のてんかん発作という3つの主要なタイプに分類され、全般発作に分類される強直間代発作は、突然意識を失い全身が硬直し、激しいけいれんを起こす発作で全般発作の6割を占めるといわれています。


ユーシービーとてんかんについて
ユーシービーは、世界のてんかん患者さんの日々の生活を改善するために、新規抗てんかん薬の研究開発に30年以上にわたり取り組んでいます。ユーシービーの目標は、てんかんにおけるアンメットメディカルニーズの解決方法を見つけることです。てんかんと共に生きる患者さん一人ひとりが人生をより良く生きることをサポートするために、てんかんおよびその有効な治療方法についての知識を深めることに注力しながら、同じ目標を共有するアカデミア、同業他社、あるいは他の組織の世界的科学者や臨床医の方と提携し、最高のネットワーク構築を目指しています。ユーシービーは、患者さんに鼓舞され、科学に立脚して推進することで、てんかん患者さんをサポートする努力を日々続けています。

ユーシービーについて
ユーシービー(https://www.ucb.com/)は、ベルギーのブリュッセルに本社を置くグローバル・バイオファーマで、ニューロロジーや免疫・炎症領域の重篤な疾患と共に生きる患者さんのより良い生活の実現を目指して、革新的な医薬品の研究開発ならびにソリューションの提供に力を注いでいます。世界約40か国に拠点を置き、従業員数は約7,600名を擁しており、2019年の収益は49億ユーロ(約5,990億円)でした。ユーシービーはユーロネクスト・ブリュッセル証券市場に上場しています(シンボル:UCB)。

ユーシービージャパン株式会社(https:/www.ucbjapan.com/)はユーシービーの日本法人として1988年に設立され、抗てんかん薬「イーケプラ®」、「ビムパット®」、関節リウマチ治療薬および乾癬治療薬「シムジア®」を中心に事業を展開しています。これからも、患者さんの価値を創造するバイオファーマリーダーとして、従来の治療で十分な改善が得られなかった患者さんに新たな治療の選択肢を提供することを目指して、日本の医療・健康へ更に貢献することを使命として参ります。

第一三共について 
第一三共グループは、「革新的な医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを企業理念に掲げております。世界中で多くの患者さんに服用いただいた高血圧症、脂質異常症、感染症領域の薬剤に続き、現在は血栓症領域の新薬を育成すると共に、重点疾患領域と定めたがん領域の新薬を提供してまいります。また、がん領域以外の研究領域は希少疾患と免疫疾患を中心として、バイオ医薬品を含めた新薬創出に向けて取り組みを強化しております。また、第一三共グループは、患者さん、医療関係者等の皆さまの多様なニーズに対応するべく、イノベーティブ医薬品(新薬)に加え、ジェネリック医薬品、ワクチン、OTC医薬品の事業を展開しております。詳細については、https://www.daiichisankyo.co.jp をご覧ください。
 

参考文献
1. Vossler DG , et al. Efficacy and safety of adjunctive lacosamide in the treatment of primary generalised tonic-clonic seizures: a double-blind, randomised, placebo-controlled trial. J Neurol Neurosurg Psychiatry 2020;0:1–9. doi:10.1136/jnnp-2020-323524
2. Errington AC. et al. Mol Pharmacol. 2008;73(1):157-169.
3. Epilepsy Foundation. Who gets epilepsy? https://www.epilepsy.com/learn/about-epilepsy-basics/what-epilepsy date accessed 12th March 2020 
4. The Epidemiology of Epilepsy https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31852003/
5. 日本てんかん学会:「てんかん専門医ガイドブック」診断と治療社. 2014
6. Perucca E. Baillière’s Clin Neurol. 1996;5(4):693-722.
7. Kwan P. et al. N Engl J Med. 2000;342(5):314-319.


 
この件に関するお問い合わせは、下記にお願いします。

ユーシービージャパン株式会社 広報部
TEL:03-6864-7548

第一三共株式会社 コーポレートコミュニケーション部
TEL:03-6225-1126


 

 

 

 

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