2005年12月05日
研究開発情報

各位

第一三共株式会社
セレスター・レキシコ・サイエンシズ株式会社

第一製薬(株)とセレスター・レキシコ・サイエンシズ(株)のゲノム創薬共同研究が終了

 第一三共株式会社の100%子会社である第一製薬株式会社(社長:森田 清)とセレスター・レキシコ・サイエンシズ株式会社(CLS, 社長:土居 洋文)は、2000年10月より推進してきた5年間にわたるゲノム創薬共同研究を目標達成のうえ終了しました。

 本共同研究は、CLSのタンパク質相互作用予測技術を活用し、新規な相互作用を発見することにより、独創性の高い創薬標的の獲得を目指すものです。CLS予測解析結果について第一製薬が順次実証実験を行い、癌、血管疾患、糖尿病、神経変性など多岐にわたる疾患関連タンパク質に関して、220組を超える新しいタンパク質相互作用を発見しました。実証された新規相互作用のうち、疾患との関連性が解明できた44組について特許を出願しており、今後も、第一製薬において疾患との関連性を明らかにし、順次新たな特許出願を進めていきます。研究成果の1つである「キナーゼMAPKAPK3によるテロメラーゼの活性化」について、先の第64回日本癌学会学術総会で発表しており、癌の良質な創薬標的になるものと期待しております。また、両社は本共同研究の意義について、次のように考えております。

 

CLSのタンパク質相互作用予測技術について、結果を得るまでのスピードと予測精度の両面で優れていた。
タンパク質間相互作用の予測情報から遺伝子機能を解明して創薬標的を獲得する研究手法の先がけであった。
本共同研究成果は、タンパク質の相互作用ネットワークの解明により、生体内の現象を明らかにする学問領域(プロテオミクス)の進歩にも寄与しうる。

 

第一製薬においては、新たに発見したタンパク質相互作用の疾患治療における意義の検証を順次進めており、新規創薬標的に作用する化合物のスクリーニングによって、良質のヒット化合物を獲得しております。今後、疾患関連性研究と化合物創製への展開に注力し、新規医薬品にいち早く結び付けていくことを目指します。
 また、CLSにおいては、タンパク質相互作用予測技術を、独自開発してきた大規模遺伝子発現像解析技術(LisH®)と組合わせて、創薬標的の探索や化合物の安全性評価のため、将来製薬業界で必要不可欠なツールとすべく技術力アップを進めてまいります。


<お問い合わせ先>
第一三共株式会社
コーポレートコミュニケーション部
〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1
Tel 03-6225-1126
Fax 03-6225-1132
セレスター・レキシコ・サイエンシズ株式会社
情報統括室
〒261-8501 千葉市美浜区中瀬1-3
Tel 043-274-5801
Fax 043-274-5817

 

以上

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