2006年08月31日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 庄田 隆
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 高橋 利夫
(TEL:03-6225-1126)

新規糖尿病治療薬AJD101の開発・製造販売権に関する契約の締結について

第一三共グループの三共株式会社(本社:東京都中央区 社長:池上康弘、以下三共)は、味の素株式会社(本社:東京都中央区 社長:山口範雄、以下味の素)との間で、同社が開発中の新規糖尿病治療薬AJD101および関連化合物の独占的な開発ならびに製造販売に関する契約を 8月31日に締結いたしましたので、お知らせします。
 本契約により、三共はAJD101の全世界での開発ならびに製造販売に関する独占的な権利を持ちます。味の素は、本薬剤の一部製造に関する権利を留保するほか、一部の開発については三共と共同して行います。
 また、本契約締結に際し、三共は、味の素に46億円の契約締結一時金を支払います。さらに今後定められたステージごとにマイルストーンの支払いと、本薬剤の上市後は、売上高に応じたロイヤルティの支払いを予定しております。

 

AJD101 は、味の素において独自に創製された、これまでになかった全く新しい作用機序を持つ糖尿病治療薬で、現在海外にて第一相臨床試験の段階にあります。 AJD101は、経口投与でインスリンのシグナル経路を活性化することにより血糖降下作用を示す画期的な薬剤であり、これまで種々の糖尿病モデル動物で、 血糖降下作用が認められているほか、非臨床試験の結果から、低血糖を起こしにくく、膵β細胞の疲弊を起こしにくい薬剤になる可能性が示唆されています。

 

国 際糖尿病連合(IDF:International Diabetes Federation)の調査によると、世界の糖尿病患者人口は1億9,400万人(2003年)ですが、生活習慣の変化により2025年には3億 3,300万人に増加すると予測されており、また現在1.5兆円/年程度の糖尿病治療薬市場も、2010年には2兆円規模に拡大することが予想されていま す。(国内では「平成14年度糖尿病実態調査報告書」(厚生労働省健康局)によれば、糖尿病が強く疑われる人が約740万人、糖尿病の可能性を否定できな い人を含めた場合は約1620万人と推定されており、患者数は年々増加しています。) 本薬剤の開発は糖尿病領域の治療の選択肢を拡げ、患者様への貢献に大きくつながることと考えております。
 味の素と三共は、2001年12月に速効型食後血糖降下剤「ファスティック」錠の販売で提携を開始しており、本品目は2番目の提携となります。今後は相互協力をすすめ、本薬剤の早期の上市を目指します。

以上

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