2006年10月24日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 庄田 隆
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 高橋 利夫
(TEL:03-6225-1126)

抗血小板剤プラスグレル(開発コード:CS-747)に関するクロピドグレルとの比較データの発表について

米国ワシントンで開催中のカテーテル治療学会(Transcatheter Cardiovascular Therapeutics)年次学術総会において、現在第一三共グループとイーライリリー社(米国インディアナ州)が共同開発中の抗血小板剤プラスグレル(一般名 英文表記:Prasugrel 開発コード:CS-747)に関する2本の臨床薬理試験結果(フェーズ1)が発表されましたので、下記の通りその骨子をお知らせします。


 

血小板凝集抑制作用について、初期用量60mg のプラスグレルと、初期用量300mg(承認用量)または600mg(高用量)のクロピドグレル投与群で比較したところ、プラスグレルはいずれの用量のクロピドグレルよりも作用が強く、また、維持投与期間(プラスグレル10mgクロピドグレル75mg を7 日間)においてもその作用は持続し、本剤の高い効果が示されました。
   
プラスグレル(60mg)は投与開始30分後で既にクロピドグレル(300mg および600mg)をはるかに上回る血小板凝集抑制効果を示し、また、プラスグレルの投与開始1時間後の血小板凝集抑制効果は、投与開始6時間後のクロピドグレル(両用量)を上回り、早い効果発現が示されました。
   
クロピドグレルにおいては、薬剤を投与しても血小板凝集抑制作用が発現しない、または発現が弱い被験者が認められたのに対し、プラスグレルではまったく認められませんでした。

 

第一三共グループとイーライリリー社は、ACS(急性冠症候群 Acute Coronary Syndrome)患者を対象としたプラスグレルのフェーズ3 試験を、現在世界25カ国、患者数13,000人以上の規模で行なっております。
 この試験は、プラスグレル投与群とクロピドグレル投与群における安全性や虚血性疾患イベント(心臓発作・脳卒中 またはそれらを主因とする死亡)の発症率などを評価し、両薬剤を直接比較することを目的としており、試験終了後、2007年中に欧米において承認申請を行なう予定です。

 

以上

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