2010年08月03日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 斎 寿明
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

c-Met阻害剤ARQ 197の非小細胞肺癌を対象とする第3相臨床試験への移行を決定

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「第一三共」)とArQule社(本社:米国マサチューセッツ州)は、両社で共同開発中のc-Met阻害剤ARQ 197の非小細胞肺癌を対象とする第Ⅲ相臨床試験の実施を決定しましたのでお知らせします。この決定に従い、ARQ 197とエルロチニブ併用群とエルロチニブとプラセボ併用群を比較する第Ⅲ相臨床試験の臨床試験計画評価(Special Protocol Assessment: SPA)を米国食品医薬品庁(以下、「FDA」)に申請する予定です。

 

SPAとは、新薬の販売承認申請のために必要と考えられるデータを提供するため、臨床試験のデザイン、主要及び副次評価項目や解析計画を事前に確立させるために、FDA との間で合意する制度であり、FDAとの合意後、第一三共とArQule社は第Ⅲ相臨床試験を進めてまいります。

第一三共とArQule社は、2008年12月、日本、中国(香港含む)、韓国、台湾を除く全世界でARQ 197の共同開発・商業化のライセンス契約を締結しております。

 

c-MetとARQ 197について

ARQ 197は、経口可能な低分子のc-Met受容体チロシンキナーゼ選択的阻害剤です。

c-Met受容体のチロシンキナーゼが異常に亢進すると、癌細胞の増殖、生存、血管新生、浸潤、転移など様々な細胞内シグナル伝達に関与することが知られております。非臨床試験の結果から、ARQ 197は、ヒト癌細胞株のc-Met活性化を阻害し、複数のヒト腫瘍異種移植片に対して抗腫瘍活性を示すことが明らかとなっております。これまでの臨床試験では、ARQ 197投与による忍容性は良好であり、複数の投与量にてさまざまな癌腫で抗腫瘍効果や腫瘍の増大を抑える期間の延長が確認されております。

以上

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