2011年11月08日
企業情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 斎 寿明
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

イミダフェナシンのブラジルにおける開発及び販売等に関する基本契約締結について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中山讓冶、以下「第一三共」)は、キョーリン製薬ホールディングス株式会社の子会社である杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平井敬二、以下「杏林製薬」)と第一三共の子会社であるDaiichi Sankyo Brasil Farmaceutica Ltda.(本社:ブラジル サンパウロ市、社長:Eloi Bosio、以下「第一三共ブラジル」)が、このたび、杏林製薬が創製した過活動膀胱治療剤「イミダフェナシン」(以下「本剤」)のブラジルにおける開発及び販売等に関する基本契約を締結しましたのでお知らせします。

今回の契約締結により、杏林製薬は第一三共ブラジルに対し、ブラジルにおける本剤の独占的開発権および販売権等を供与することになります。

 

本剤はムスカリン受容体サブタイプのM3及びM1に対して選択的な拮抗作用を示す新規の抗コリン剤であり、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁を改善します。また、本剤は膀胱選択性が高く口渇が少ない薬剤です。日本では、杏林製薬が「ウリトス®錠0.1mg」の製品名で、2007年6月に発売し、2011年4月には追加剤型としてOD錠(口腔内崩壊錠)を発売しました。

 

第一三共は、ブラジルに加え、ベネズエラ、メキシコに自社販売網を擁しており、これら中南米市場において更なるプレゼンス拡大を図っています。中南米市場に特化した戦略として、他社創製の「日本発の新薬」と、第一三共の培った「日本ブランド」を融合させ販売することにより、高い付加価値を創造する“ジャパン・ファーマ戦略”を推進しており、このたびの契約はその第一号となります。

 

杏林製薬は日本国内での早期市場浸透を図り過活動膀胱の諸症状に苦しむ患者さんのQOL向上に貢献する一方、このたびの契約により第一三共ブラジルと提携しブラジルでのイミダフェナシンの普及を図り、グローバルな事業展開を更に推進します。

 

今回の契約により、第一三共と杏林製薬は、世界の人々の健康に貢献するという理念の下、ブラジルにおける過活動膀胱の諸症状に苦しむ患者さんのQOL向上に、より一層貢献できるものと期待しています。

 

参考資料

◆Daiichi Sankyo Brasil Farmaceutica Ltda.について

設立:1962年1月

社長:Eloi Bosio

売上高:52億円(2011年3月期)

従業員:312人(2011年3月31日現在)

概要:高血圧症治療剤オルメサルタンの販売を通じ、循環器領域において高いプレゼンスを有しており、ポートフォリオの拡充によるブラジルにおけるプレゼンスの拡大を図っています。また、工場をサンパウロ市内に有し、第一三共グループのラテンアメリカ・ビジネスにおけるサプライチェーンのハブとしての機能も担っております。

 

◆杏林製薬株式会社について

設立:1923年12月

代表者:代表取締役社長 平井 敬二

売上高:92,531百万円(2011年3月期)

従業員:1,804人(2011年3月31日現在)

概要:患者さんや医療に携わる方々から信頼され、社会に存在意義を認められる健康貢献企業を目指して、特定領域におけるプレゼンスの向上とグローバルな自社新薬の創製に取り組んでいます。営業においては呼吸器内科、耳鼻科、泌尿器科を中心とするユーザーに重点化するFC(フランチャイズ・カスタマー)戦略を展開し、自社創薬においては呼吸器、泌尿器、感染症、その他を重点領域としています。

 

 

【過活動膀胱(OAB;Overactive Bladder)とは】

蓄尿障害を示唆する症状症候群で、尿意切迫感を主症状とし、通常これに頻尿や夜間頻尿を伴い、場合によっては切迫性尿失禁を伴います。トイレの不安のために外出を控えたり、夜間の睡眠が十分取れなかったりと日々の行動が制限され、患者さんのQOLが著しく低下してしまうことがOABの大きな問題となっています。

過活動膀胱の治療には、主にムスカリン受容体に対して拮抗作用を示す抗コリン剤が有用とされています。しかし、同時に薬理作用に随伴する口渇(口内乾燥)等の副作用のため、継続した服用が制限されることもあります。

以上

to Page Top