2013年02月01日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

MET阻害剤tivantinibの肝細胞癌を対象とする第3相臨床試験開始のお知らせ

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「第一三共」)とArQule社(本社:米国マサチューセッツ州)は、両社で共同開発中の選択的MET 阻害剤tivantinib(ARQ 197)の肝細胞癌(HCC:Hepatocellular carcinoma)を対象とする第3相臨床試験(METIV-HCC試験: MET-high patients with tivantinib in HCC)を開始しましたのでお知らせします。

 

METIV-HCC試験は、切除不能な肝細胞癌を患い、癌化学療法剤による前治療に不応または耐容不能となったMET高発現患者を対象とした、プラ セボ対照無作為化二重盲検比較試験です。主要評価項目として全生存期間(OS)を、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)及び安全性を評価します。 約300例を対象として、グローバルの約120施設で実施する計画です。

 

第一三共とArQule社は、2008年12月、日本、中国(香港を含む)、韓国、台湾を除く全世界でARQ 197の共同開発・商業化のライセンス契約を締結しております。

 

 

肝細胞癌について

全世界において肝臓癌は全ての癌の7%を占めるi6番目に多い癌であり(毎年新たに74万9千人の患者が肝臓癌であると診断される)、死亡者数では3番目に多い癌です(毎年69万2千人)。肝細胞癌は、肝臓癌の90%以上を占めますii。慢性肝炎BおよびCは、世界的に見て肝細胞癌の主要な危険因子であり、これらのウイルスが重感染した場合には、さらに危険度が増すと認識されていますiii。肝硬変もまた、肝細胞癌の危険因子です。

 

TivantinibとMET について

Tivantinibは、経口投与可能な選択的MET受容体チロシンキナーゼ阻害剤です。正常な細胞においてMETは正常な細胞機能を維持していま すが、癌細胞においては、制御異常が生じ継続的に活性化されています。METが異常に活性化されると、癌細胞の増殖、生存、血管新生、浸潤、転移など様々 な細胞内シグナル伝達に関与することが知られております。

 

 

参考

i ) EASL–EORTC Clinical Practice Guidelines: Management of hepatocellular carcinoma. Journal of Hepatology. 2012;56: 908-943

ii ) EASL–EORTC Clinical Practice Guidelines: Management of hepatocellular carcinoma. Journal of Hepatology. 2012;56: 908-943

iii)Chiaramonte M, Stroffolini T, Vian A, et al.: Rate of incidence of hepatocellular carcinoma in patients with compensated viral cirrhosis. Cancer 85 (10): 2132-37, 1999.

 

 

 

本資料は、英語で発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、再編集したものです。本資料の正式言語は英語であり、内容および解釈については英語が優先されますことをご了承ください。本資料の原文(英語版)はhttps://www.daiichisankyo.com/でご確認いただくことができます。

以上

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