2013年03月14日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証・大証・名証各第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

抗血小板剤「プラスグレル」に関する国内第3相臨床試験 (PRASFIT-Elective試験)について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、待機的PCI患者(*1)を対象とし、アスピリン併用時のプラスグレル塩酸塩(以下「プ ラスグレル」)を24~48週間投与した時の有効性、安全性について、クロピドグレル硫酸塩(以下「クロピドグレル」)を参照薬とした二重盲検、第3相臨 床試験(PRASFIT-Elective試験、以下「本試験」)(*2)を2011年より日本国内で実施してまいりました。このほど経過観察期間を終了 し、本試験の主要評価項目である心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中の発現を評価したところ、所期の目的を達成する成績が得られましたので お知らせいたします。

当社は、本試験(*2)およびPRASFIT-ACS試験(*3)結果を踏まえ、2013年度上半期に製造販売承認申請を行うべく、推進してまいります。

さらに、虚血性脳血管障害患者を対象とした第3相臨床試験も実施しており、2014年度に終了予定です。

 

なお、本試験(*2)の詳細な結果については、今後、学会または関連学術雑誌にて発表する予定です。また、PRASFIT-ACS試験(*3)の結 果は、第77回日本循環器学会学術集会にて報告されます(3月16日(土)、14:40-16:10、Late Breaking Clinical Trials 1, Abstract No.1)。 

 

 

 

プラスグレルについて

プラスグレルは、第一三共と宇部興産株式会社が創製した経口抗血小板剤であり、血小板の凝集を抑制することにより、動脈の狭窄・閉塞を防ぎます。プ ラスグレルは、日本国内では第一三共と宇部興産が共同開発しており、第3相の段階にあります。海外では、第一三共とイーライリリー・アンド・カンパニーに よる共同開発のもと、2009年欧州委員会がPCIを施行した急性冠症候群患者のアテローム血栓性イベント抑制を適応として本薬剤を承認して以来、世界 70ヶ国以上で承認されております。

 

待機的PCIについて

待機的PCIとは、冠動脈の狭窄及び閉塞が確認された安定狭心症や陳旧性心筋梗塞などの冠動脈疾患に対して予定的に実施するPCIのことです。心筋 梗塞は、血管壁に蓄積したコレステロールや脂肪によって動脈が狭窄または閉塞することで発症する重篤な病態です。心筋梗塞の中でも発症から1ヶ月以上経過 したものを一般的に陳旧性心筋梗塞と呼びます。

 

 

*1 PCI:Percutaneous Coronary Intervention(経皮的冠動脈形成術)

*2 PRASFIT-Elective試験:

PRASugrel Compared to Clopidogrel For Japanese PatIenTs with Cononary Artery Disease Undergoing Elective PCI試験

*3 PRASFIT-ACS試験: 

PRASugrel Compared to Clopidogrel For Japanese PatIenTs with ACS Undergoing PCI試験

日本において実施した経皮的冠動脈形成術(PCI)(*3)を受ける急性冠症候群(ACS)(*4)患者を対象としたプラスグレルの第3相臨床試験 

*4 ACS:Acute Coronary Syndrome

以上

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