2014年01月09日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

抗凝固剤「エドキサバン」の米国における新薬承認申請のお知らせ

第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は、抗凝固剤(経口FXa阻害剤)エドキサバンについて、国際共同試験として実施したENGAGE AF-TIMI 48試験*1ならびにHokusai-VTE試験*2の結果に基づき、非弁膜症性心房細動(AF)に伴う脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制、ならびに、深部静脈血栓症(DVT)、肺塞栓症(PE)患者における静脈血栓塞栓症(VTE)の治療および再発抑制に関する適応について、米国食品医薬品庁(FDA)へ新薬承認申請を行いましたのでお知らせします。 

 

なお、承認取得後はSAVAYSATMの商品名で販売する予定です。

           

日本および欧州においては、それぞれ2013年12月19日および2014年1月7日(現地時間)に承認申請を行いました。

 

以上

 

*1.ENGAGE AF-TIMI 48試験

目 的

非弁膜症性心房細動(AF)患者を対象に、脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制に関し、エドキサバンを1日1回60 mgおよび30 mg 経口投与したときの有効性の検証と安全性の評価を行った

デザイン

ワルファリンを対照とした無作為化、二重盲検比較試験 

症例数

21,105例

観察期間

2.8年

有効性

脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制について、エドキサバンのワルファリンに対する非劣性が検証された

安全性

重大な出血の発現について、エドキサバンのワルファリンに対する優越性が示された

 

心房細動について

心房細動は、心拍数が速く不規則になり、脳卒中を引き起こすことのある病気であり、先進国では、約1~2%が罹患している疾患です。脳卒中は、世界中で死亡原因の2番目にあげられる疾患であり、毎年、約620万人が死亡します。心房細動に罹患していない患者に比べ、罹患患者では、脳卒中のリスクが3~5倍高くなります。心房細動に伴う脳卒中患者の死亡率は、心房細動を伴わない患者の約2倍です。

 

*2.Hokusai-VTE試験

目 的

急性症候性の深部静脈血栓症(DVT)患者、または、肺塞栓症(PE)患者を対象に、症候性静脈血栓塞栓症(VTE)の治療および再発抑制に関し、エドキサバンを1日1回60 mg経口投与したときの有効性の検証と安全性の評価を行った

デザイン

ワルファリンを対照とした無作為化、二重盲検比較試験

症例数

8,292例

観察期間

12ヵ月

有効性

静脈血栓塞栓症の再発抑制について、エドキサバンのワルファリンに対する非劣性が検証された 

安全性

臨床的に重要な出血(重大な出血、もしくは重大ではないが臨床的に重要な出血)の発現について、エドキサバンのワルファリンに対する優越性が示された

 

静脈血栓塞栓症(VTE)について

VTEは、DVTとPEの総称です。DVTは、脚、骨盤、腕などの深部静脈に血栓が形成される疾患です。PEは、深部静脈で形成された血栓の一部が遊離して肺に流れ、肺動脈を閉塞し、致死的状況をもたらす疾患です。

 

なお、日本においては、下肢整形外科手術(膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術)施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制の適応で2011年7月より販売しております。(製品名:リクシアナ 

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