2016年07月01日
サステナビリティ

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 常務執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL  報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

第14回「高峰記念第一三共賞」について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区)の関連公益財団法人である第一三共生命科学研究振興財団(東京都中央区、理事長:中山 讓治、以下「当財団」)は、2016年度の第14回「高峰記念第一三共賞」の受賞者として、水島昇博士(東京大学大学院医学系研究科教授)を選出しましたのでお知らせいたします。

当財団は、2003年11月に創立20周年記念事業として、旧三共株式会社の初代社長である高峰譲吉博士(社長在職;1913年3月~1922年7月)の研究業績に因み、「高峰記念三共賞(現 高峰記念第一三共賞)」を創設し、毎年、生命科学、特に疾病の予防と治療に関する諸分野の基礎的研究並びに臨床への応用的研究において、その進歩・発展に顕著な功績をあげ、活躍中の研究者に贈呈しております。

なお、当財団は設立以来、生命科学分野における独創的な研究に対する研究助成、国際交流の援助(海外共同研究支援助成及び国際シンポジウムの開催助成)などの助成事業を行っております。 

以 上

 

(参考)

受賞研究テーマ「オートファジーによる細胞内分解の分子機構と生理・医学的意義に関する研究」

水島博士は東京医科歯科大学大学院医学研究科(内科学系内科学専攻)を修了後、日本学術振興会特別研究員、岡崎国立共同研究機構 基礎生物研究所助手、東京都臨床医学総合研究所研究員、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 細胞生理学分野教授を経て、2012年より東京大学大学院医学系研究科 分子生物学分野教授に就任。

水島博士は、オートファジー*(自食作用)の研究を酵母からスタートさせ、その後マウスやヒトの分子機構や生理機能を対象とした独自の研究に発展させてきた。博士はオートファジー分解というほとんど知られていなかった細胞機能の重要性を、独創的な視点と手法で切り開いてきたこの分野の国際的リーダーである。その結果、オートファジーは単にストレス応答や品質管理としての生理的重要性だけではなく、その遺伝子異常がヒト疾患で発見され、さらには創薬対象として認識されるほどに成長した。さらに、水島博士はオートファジー研究の方法論においても、その開発と啓蒙で世界の先導的役割を担ってきた。

*オートファジーは、細胞が持っている細胞内のたんぱく質を分解するための仕組みの1つ。細胞内のたんぱく質は新鮮さを保つために常に入れ替わっていて、基底レベルのオートファジーはその重要な担い手であると考えられています。オートファジーによる細胞の品質管理は、発がん予防等にも関係があると考えられています。

(所属機関・役職)

 東京大学大学院医学系研究科 分子生物学分野 教授

(主な略歴)

1991年3月   東京医科歯科大学 医学部医学科 卒業

1996年3月   東京医科歯科大学大学院 医学研究科博士課程修了 医学博士

1996年4月   日本学術振興会 特別研究員(PD)

1998年10月  岡崎国立共同研究機構 基礎生物学研究所 非常勤研究員

1999年10月  科学技術振興事業団さきがけ研究21 研究員

2002年4月   岡崎国立共同研究機構 基礎生物学研究所 助手

2004年4月   財)東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所 副参事研究員

2006年9月   東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科細胞生理学分野 教授

2012年10月  東京大学大学院 医学系研究科分子生物学分野 教授

(主な受賞歴)

2001年       日本生化学会奨励賞

2005年       日本分子生物学会三菱化学奨励賞

2006年       文部科学大臣表彰若手科学者賞

2007年       FEBS Letters Young Science Award

2008年       日本学術振興会賞

2008年       塚原仲晃記念賞

2009年       井上学術賞

2010年       日本生化学会柿内三郎記念賞

2011年       武田医学賞

2013年       トムソン・ロイター引用栄誉賞

2014年       読売テクノフォーラム・ゴールドメダル賞

2014年       永瀬特別賞

2015年       抗加齢医学会学会賞

2016年       上原賞

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