2017年03月07日
研究開発情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 常務執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL  報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

抗凝固剤「エドキサバン(製品名:リクシアナⓇ錠)」のENTRUST-AF PCI試験の開始について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、経口抗凝固剤エドキサバン(製品名:リクシアナ錠)のライフサイクルマネジメントの一環として、ENTRUST-AF PCI試験を開始しましたので、お知らせいたします。

 

ENTRUST-AF PCI試験は、経皮的冠動脈血管形成術(PCI)を施行した心房細動(AF)患者を対象とした12ヶ月間の抗血栓療法として、経口抗凝固剤エドキサバン及びクロピドグレル等P2Y12拮抗薬(抗血小板薬)の2剤併用群と、現在の標準療法であるワルファリン、クロピドグレル等P2Y12拮抗薬及びアスピリンの3剤併用群を比較し、重大な出血および臨床的に重要な出血の発現率を主要評価項目としたエドキサバンの安全性および有効性を評価します。

 本試験は、ヨーロッパ諸国、韓国、台湾等の約200の施設で約1,500名の患者を登録する予定です。

 

以上

 

エドキサバンについて

エドキサバンは、血管内で血液凝固に関与するFXa (活性化血液凝固第X因子) を選択的、可逆的かつ直接的に阻害します。

現在、日本、米国、韓国、香港、台湾、スイス、イギリス、ドイツ、アイルランド、オランダ、イタリア、スペイン、ベルギー、オーストリア、ポルトガル及び他のヨーロッパ諸国にて販売されています。

日本では、「下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」の適応で、リクシアナ錠15 mg、同錠30 mgを2011年7月から販売しており、2014年9月には「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」及び「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制」の両適応で効能追加の承認を取得し、2014年12月からリクシアナ錠60 mgを販売しております。

 

エドキサバンのライフサイクルマネジメントについて

当社は、エドキサバンの科学的知見を継続的に発展させるよう取り組んでいます。

エドキサバンの臨床研究プログラムは、無作為化比較試験およびレジストリーとして知られる非介入研究から成り、心房細動や静脈血栓塞栓症の患者におけるエドキサバンの使用について、臨床試験や使用実態下のデータを創出することを目的としています。当社は、エドキサバン臨床研究プログラムに、完了・継続・計画中のものを加えると10万人以上の患者さんが参加されることを見込んでおります。

 

本プログラムにおける無作為化比較試験は以下のとおりです。

・電気的除細動を施行予定の心房細動患者を対象としたENSURE-AF試験

・冠動脈インターベンションを受ける予定の心房細動患者を対象としたENTRUST-AF PCI試験

・癌を合併した静脈血栓塞栓症患者を対象としたHokusai-VTE Cancer試験

・非弁膜症性心房細動を有する高齢者を対象としたELDERCARE-AF試験

・非弁膜症性心房細動を有するカテーテルアブレーション施術後の患者を対象としたELIMINATE-AF試験

・経カテーテル大動脈弁置換術後の患者を対象としたENVISAGE-TAVI AF試験

 

また、エドキサバンや他の経口抗凝固剤の重要な使用実態下の実臨床エビデンスを示すデータを

創出するためのグローバルおよび地域的レジストリーは以下のとおりです。

・ETNA-AF

・ETNA-VTE

・EMIT-AF/VTE

・Prolongation PREFER in AF

・ANAFIE Registry

 

当社は、幅広いAFおよびVTE患者さんにおけるエドキサバンに関連する科学的知見の充実に一層尽力していきます。

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