第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は、CSF-1R阻害剤ペキシダルチニブの腱滑膜巨細胞腫(TGCT)*患者を対象とした欧米での第3相臨床試験(ENLIVEN試験)において、主要評価項目(腫瘍サイズの縮小)を達成したことをお知らせいたします。今後の対応に関しては、現在実施している本薬剤の有効性と安全性リスクに関する全体評価の結果を踏まえ決定いたします。
以 上
* 腱滑膜巨細胞腫(TGCT)とは、痛みや動作の制限を伴う良性の腫瘍です。関節の内側の組織が炎症や異常増殖を起こすことが特徴で、現在は手術による腫瘍の切除以外の有効な全身療法がありません。
第一三共のがん事業について
当社のがん事業は、世界最先端のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供することを使命としています。
当社は、日本のがん領域ラボラトリー(バイオ・がん免疫・低分子)と米国プレキシコン(低分子)の強力な研究体制を通じて、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、抗体薬物複合体(ADC)と急性骨髄性白血病(AML)をフランチャイズとして、合計20以上の新規の低分子医薬、抗体医薬および抗体薬物複合体(ADC)を保有しています。
主要開発品目には、FLT3-ITD阻害剤キザルチニブ(目標適応:急性骨髄性白血病)、抗HER2抗体薬物複合体DS-8201(目標適応:固形がん)、CSF-1R阻害剤ペキシダルチニブ(目標適応:腱滑膜巨細胞腫、固形がんにおける抗PD-1抗体との併用試験も実施中)等があります。