第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、アムジェン社(本社:米国
カリフォルニア州)と共同で推進するAMG 162(一般名:デノスマブ)の乳がん術後補助療法に関する国際共同第3相臨床試験(D-CARE試験、以下「本試験」)の結果概要が、2018年2月1日(米国時間)にアムジェン社より発表されましたので、お知らせいたします。
本試験は、標準的な術前もしくは術後補助療法を受けている再発リスクの高い早期乳がん患者を対象としたプラセボ対照試験で、主要評価項目である無骨転移生存期間の延長は達成できませんでした。なおデノスマブについて新たな安全性上の懸念は認められませんでした。
本試験結果の詳細は、今後、学会または論文で公表される予定です。
引き続き当社は、患者さんや医療関係者の皆様に新たな治療の選択肢を提供し、より一層医療に貢献してまいります。
以 上
デノスマブについて
当社はアムジェン社から日本での開発・販売権を2007年に取得し、日本でデノスマブの60mg製剤について、2013年6月より骨粗鬆症治療剤「プラリアⓇ皮下注60mgシリンジ」として販売、2017年7月には、関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制の承認事項一部変更承認を取得しております。また120mg製剤については、2012年4月から多発性骨髄腫・固形癌骨転移による骨病変の治療剤「ランマークⓇ皮下注120mg」として販売し、2014年5月に骨巨細胞腫の承認事項一部変更承認も取得しております。
D-CARE試験について
D-CARE試験は、標準的な術前もしくは術後補助療法を受けている再発リスクの高い早期乳がん患者4,509名を対象とした国際共同第3相臨床試験(無作為化、二重盲検、プラセボ対照)です。
本試験は、デノスマブ群またはプラセボ群に無作為に割付け、それぞれデノスマブ120 mgまたはプラセボを3~4週に1回6ヵ月間、続いて3ヵ月に1回4.5年間の計5年間(約60ヵ月間)皮下投与します。
主要評価項目は無骨転移生存期間、副次評価項目は無病生存期間、無病生存期間(閉経後女性
集団)、全生存期間、無遠隔再発生存期間等です。また安全性及び忍容性も評価しています。