2018年02月27日
製品情報

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 常務執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL  報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

「エサキセレノン」の高血圧症に係る国内製造販売承認申請について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー「エサキセレノン」(一般名、開発コード:CS-3150)について、高血圧症に係る国内製造販売承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

本申請は、本態性高血圧症患者を対象に実施した国内第3相臨床試験(ESAX-HTN試験)結果に基づくものです。

当社は、高血圧症における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんや医療関係者の皆様に貢献できるものと期待しております。

  

以 上

 

 

高血圧症について

高血圧症の有病者数は国内で約4,300万人と試算され、30歳以上の日本人男性の60%、女性の45%が罹患していると報告されています。高血圧症は心血管病(脳卒中および心疾患)の主要なリスク因子であり、慢性腎臓病や末期腎障害の発症リスクも上昇させるといわれています。
一方、降圧薬服用者のうち降圧目標である140/90 mmHg未満(収縮期血圧/拡張期血圧)にコントロールされている患者の割合は男性で約30%、女性で約40%にとどまっています。

本態性高血圧症は、ある特定の原因疾患により発症する二次性高血圧症に対して、原因が特定できず、遺伝素因や生活習慣等の複数の要因により発症する(一次性)高血圧症のことであり、高血圧症の90%近くを占めるといわれています。

 

エサキセレノン(CS-3150)について

エサキセレノンは、Exelixis(エグゼリキス)社(所在地:米国カリフォルニア州)との共同研究で見出され、当社が単独で開発した次世代型の非ステロイド構造を有する選択的ミネラルコルチコイド受容体ブロッカーです。一般に、レニン-アンジオテンシン系などで産生が調節されるアルドステロンによってミネラルコルチコイド受容体が過剰に活性化することにより、腎臓の尿細管での尿中ナトリウム及び水分の再吸収が促進され、血圧上昇が起こることが知られています。エサキセレノンはミネラルコルチコイド受容体の活性化を阻害することにより降圧作用を発揮すると考えられています。また、過剰なミネラルコルチコイド受容体の活性化は、心臓、血管、腎臓などの臓器障害を促進することが知られており、エサキセレノンは臓器保護作用を示すことも期待されます。
 なお現在、糖尿病性腎症患者を対象とした第3相臨床試験(ESAX-DN試験)についても国内で実施中です。

 

ESAX-HTN試験について

本態性高血圧症患者1,001名を対象とした第3相臨床試験であるESAX-HTN試験は、日本においてエプレレノンを対照にエサキセレノンの有効性(降圧効果)と安全性を検証する目的で実施された無作為化二重盲検比較試験です。主要評価項目は12週時の座位血圧(収縮期及び拡張期)のベースラインからの変化量で、本試験の主目的であるエサキセレノン2.5mg/日の降圧効果のエプレレノン50mg/日に対する非劣性が検証されました。また、エサキセレノン2.5mg/日および5mg/日の降圧効果について用量反応関係が確認され、安全性上の新たな懸念は認められませんでした。本試験結果の詳細は、今後学会にて公表する予定です。

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