当社が、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)、および米国立癌研究所 / 米国立衛生研究所(NCI/NIH)と共同研究を行った研究論文が科学誌「Science」(第389巻、2025年7月24日号掲載)に発表されました。
本論文「Molecular Glues That Facilitate RAS Binding to PI3Kα Promote Glucose Uptake Independent of Insulin」では、当社が見出した化合物による抗糖尿病の新規作用機序の解明を紹介しています。本研究は、当社の研究チームが約10年前の糖尿病研究プログラムにおいて発見した新規作用機序を起点とし、その後UCSFおよびNCI/NIHの研究者との共同研究を通じて得られた成果です。10年以上経った現在でも、その研究成果の重要性が著名な科学誌にて評価されました。
本論文では、当社の寺山浩司研究員と古薗信二研究員が筆頭著者を務めております。製薬業界の研究者が「Science」誌掲載の論文にて筆頭著者を担うという大変な名誉をいただきました。また、田中純研究員と久保田一石研究員が、UCSFのFrank McCormick 教授とNCI/NIHのDhirendra Simanshu博士とともに本研究論文の責任著者を担っていることも特筆すべき点です。 同号では、McCormick 教授とSimanshu博士によるRas–PI3K阻害に関する研究も特集され、両論文の重要性が着目されています。
当社は、本共同研究において多大な貢献をいただいたMcCormick 教授とSimanshu博士に心から感謝の意を表します。彼らの高い専門性とパートナーシップにより、糖尿病治療の研究を進展させることができました。
当社は、引き続き、革新的な治療薬創出を目指し、サイエンスを究めてまいります。