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TaNeDS(タネデス)

2020年度 募集テーマ

[創薬テクノロジー研究]

A1.新規創薬技術

A1-1
細胞内で機能する標的結合蛋白質、およびその作製技術

以下の条件を満たす技術を募集します。

  • ・遺伝子導入により細胞内で大量に発現し、細胞内環境下でも十分安定で凝集しない機能性蛋白質
  • ・改変により様々な標的特異性を付与できる可能性があり、既に標的分子特異的なクローンが得られていることが望ましい
  • ・単一ドメインからなり、アミノ酸リンカーを介した二量体化など蛋白質工学的な改変に寛容であること

注意)

scFv、VHHなど既に報告されている分子や、第三者が権利を有する分子は対象外

A1-2
膜蛋白質の機能測定のための人工膜調製法、および人工膜を用いた機能測定法

GPCR、イオンチャネル、トランスポーター等の複数回膜貫通型蛋白質の機能を保持した人工膜(Liposome, Nanodisc等)の調製法と、その膜調製品を用いた機能測定法に関する研究を募集します。

A1-3
中分子/リガンドを低分子化するための技術

標的蛋白質に結合する中分子(ペプチド、核酸等)やリガンドを低分子化するため、以下のような技術開発研究を募集します。

    技術の例:

  • ・複合体構造情報を活用したファーマコフォア探索技術、AIを活用した低分子デザイン、化合物の絞込み技術、およびwet実験によるIn silicoデザインの検証研究。In silicoデザインからwet実験による検証まで実施可能な研究を希望します
  • ・低分子化を目指すための中分子ライブラリー構築技術とその活用研究
A1-4
鎖切断を伴わずにゲノムを編集する技術

標的DNA塩基配列の二本鎖切断を伴うゲノム編集では、しばしばDNAの挿入や欠失が生じるが、このような意図しない変異を回避可能で、鎖切断を伴わずにゲノムを編集する技術を募集します。

A1-5
既存技術ではアクセス、コントロールが困難な創薬標的を制御するための新規モダリティ技術

現行の医薬品で制御可能な創薬標的はほんの一部と考えられています。
既存の医薬品のモダリティではアクセスが困難、あるいはコントロールすることが出来なかった生体メカニズムに対して、革新的なテクノロジーあるいは複数のモダリティの組み合わせにより初めて制御可能となるようなモダリティ技術を募集します。新しいモダリティとして、現在は検証が困難であっても将来的に期待出来るチャレンジングな研究も募集します。

A2.蛋白質の解析研究

A2-1
配列情報しかない蛋白質に対する低分子創薬技術

配列情報しかない蛋白質に対する医薬品候補化合物の取得を可能とする、以下のような創薬技術を募集します。

  • ・新規バーチャルスクリーニング、結合分子予測技術、デザイン技術
  • ・蛋白質構造(結合サイト)予測技術
  • ・NMRを用いて、リガンドとの相互作用解析やSBDD研究を行う技術

注意)

蛋白質の結晶化技術、X線構造解析、Cryo電顕を用いる技術は対象外

A2-2
最適な薬剤モダリティ選択を目的とした、蛋白質分類手法の開発

最適な薬剤モダリティ選択を可能とする、蛋白質の分類技術を募集します。例として、

  • ・蛋白質表面解析に基づく分類技術
  • ・低分子や高分子それぞれの薬剤モダリティがカバー可能な蛋白質群の特徴解析、予測技術

A3.ターゲティング技術・DDS技術

A3-1
がん治療薬のデリバリー・ターゲティング技術

薬物を投与後、時間特異的または部位特異的に作用発現させるための技術を募集します。

  • ・送達する薬物:低分子、中分子(ペプチド・核酸)、高分子(蛋白質・ポリマー)、ナノ粒子(有機粒子・無機粒子・エキソソームなどの内因性粒子)、細胞、など幅広いモダリティ
  • ・標的部位:腫瘍、癌微小環境、特定の免疫細胞(T細胞、NK細胞、マクロファージ、樹状細胞など)
  • ・技術開発の例:プロドラッグ化、コンジュゲート化合物、ターゲティングリガンド技術、外部エネルギー利用(光、超音波、放射線など)、click-to-releaseケミストリー、機能性糖鎖付与、細胞膜改変・細胞カプセル化、アジュバントの組織ターゲティングなど
  • ・腫瘍組織特有の環境条件を利用した薬物の活性化または薬剤放出技術、または腫瘍組織特異的に発現する酵素により活性体へと変換されるプロドラッグ技術

注意)

ADC技術、徐放性や吸収性の改善、局所投与やEPR効果をベースとする技術は対象外

A3-2
薬物の中枢、または特定組織へのデリバリー・ターゲティング技術

薬物を投与後、効率的に標的組織に送達またな作用発現させる技術を募集します。

  • ・送達する薬物:低分子、ペプチド、核酸、蛋白など
  • ・標的部位:中枢、心臓、筋肉
  • ・技術開発の例:プロドラック化、コンジュゲート化合物、ターゲティングリガンド技術
  • ペプチドの経鼻投与による中枢移行性促進技術。血液脳関門を通過するとともに、通過後の標的細胞への送達を可能にする技術。

注意)

細胞間密着結合を開口するような技術は対象外

A3-3
遺伝子治療のためのデリバリー技術

以下のような新規デリバリー技術を募集します。

  • ・アンチセンス核酸、siRNAなどの核酸医薬を肝臓以外の臓器・組織に選択的に運ぶデリバリー技術またはターゲティングリガンド
  • ・眼球組織に対して、既存のAAVよりも優れた遺伝子導入技術として、改変AAVもしくは導入効率を向上させる技術
A3-4
薬物の皮膚・粘膜透過性を促進する製剤化技術

低分子から高分子化合物まで、膜透過性を促進するための新規製剤化技術を募集します。
例として、ペプチドや高分子の経口吸収性促進、低・中分子の経皮吸収改善、粘膜特異的な分布を示すような製剤化技術、などが挙げられます。副作用回避の観点から、全身への分布を回避するような投与経路/製剤化技術の開発も期待します。

注意)

細胞間密着結合を開口させるような技術は対象外

A3-5
薬物の細胞内への取り込み促進物質/配列

核酸、ペプチド、蛋白質などの中分子や高分子の細胞内への取り込みを促進する新規物質または新規配列を募集します。共有結合または非共有結合の様式は問いません。

注意)

従来型のカチオン性 Cell Penetrating Peptideは対象外

A3-6
薬物を物理的に細胞に内封化する技術

以下の条件を満たす技術を募集します。

  • ・核酸、ペプチド、蛋白質などを、試験管内で物理的に細胞外から細胞内へ導入する技術(機器デバイスを活用する技術も対象)
  • ・赤血球、リンパ球などの血球系細胞を主な対象として新規な発想に基づく内封化技術
  • ・浸透圧変化、エレクトロポレーション、超音波などの外部エネルギーによる細胞内導入技術などの内封率を飛躍的に高める技術
  • ・薬物の物性や細胞の生物学的特性に依存しない技術

注意)

細胞のエンドサイトーシスを利用する技術、ウイルス・非ウイルス型のベクターを用いる技術、低分子薬物用の技術は対象外

A3-7
細胞膜を化学的・物理的に修飾することで細胞膜上に機能性高分子を提示させる技術

以下の条件を満たす技術を募集します。
生細胞や細胞外小胞の細胞膜を化学的・物理的に修飾し、蛋白質や糖鎖などの生理機能をもつ高分子を外部から人工的に導入し細胞膜上に提示させる技術を募集します(機器デバイスを活用する技術も対象)。主に赤血球、リンパ球などの血球系細胞が対象です。従来技術としては、膜蛋白質への共有結合、疎水性やカチオン性のドメインの付加などが挙げられるが、膜上での安定性の低さを解決する改良技術、新発想に基づく新規技術、アプリケーション研究を募集します。

A3-8
標的部位選択的かつ薬物放出制御可能な、薬物デリバリー機能を有する新規デバイス

標的部位へ特異的に送達し、かつ効果的に薬物を放出することができる新規デバイス(マイクロマシン、ナノマシン)を募集します。中枢神経、腫瘍部位への送達可能な技術を優先します。

  • ・生体内での環境応答性等を利用した薬物放出コントロール可能なデバイス
  • ・生体内での環境応答性等を利用した送達部位がコントロール可能なデバイス

A4.細胞治療に関する研究

A4-1
CAR-T細胞療法の薬理機能強化分子・遺伝子の探索・検証研究

以下のいずれかの要件を満たす研究を募集します。

  • ・T細胞の機能を高める新規分子・遺伝子の探索・検証研究
    (例えば、T細胞の疲弊耐性、免疫抑制環境の克服、細胞傷害活性の増強など)
  • ・がん組織へのリンパ球浸潤を制御する新規分子・遺伝子の探索・検証研究
  • ・CAR-T/TCR-Tに最適な標的抗原バインダーのスクリーニング技術、および成熟化技術
A4-2
T細胞を利用した、がんの個別化医療のための技術

TIL療法、あるいはそれに準ずる治療法の研究に関し、以下の技術を募集します。

  • ・腫瘍浸潤T細胞などから、腫瘍反応性T細胞を選択的に高効率で増殖させる技術
  • ・腫瘍浸潤T細胞などから、腫瘍反応性T細胞受容体を効率よく同定する技術
  • ・高精度のネオエピトープ解析を可能にする画期的技術
A4-3
細胞治療における、移植/投与細胞の生存および機能を保持・亢進させる技術

以下のいずれかの要件を満たす技術を募集します。

  • ・移植/投与細胞のin vivoにおける生着や生存維持、細胞機能(生物活性)を保持させる細胞改変技術や(バイオ)マテリアル、デバイス
  • ・他家細胞移植において、ホスト免疫系からの隔離と投与細胞への栄養供給を両立した細胞改変技術や(バイオ)マテリアル、デバイス
  • ・生体内において、投与/移植細胞の意図した生物機能(生理活性/抑制因子(蛋白質、核酸、エクソソームなど)の分泌、標的臓器/組織への移行、標的組織周囲との協調作用など)を保持・向上または新たに付与する技術

A5.機械学習、AI研究

A5-1
高効率かつ高精度な画像解析技術の開発

難度の高い解析画像に対して、機械学習などを活用する技術を募集します。例として、

  • ・顕微鏡画像を用いてiPS細胞、その他細胞の分化を判断する技術
  • ・細胞やオルガネラの形態変化を定量化する画像解析技術
  • ・AIを用いた場合の効率的なモデル作成技術(学習サンプルの少量化、画像変換条件の最適化、教師画像の自動選出、等)
A5-2
分子動力学、量子化学、AI等を用いて、医薬品化合物の薬理活性を予測する技術

医薬品の分子設計を目的として、低分子または中分子化合物の標的蛋白質への結合活性を予測する技術の構築や、第一三共保有の実測データを用いた検証研究および技術発展を目差す研究を募集します。

A5-3
多変量解析への応用を志向した量子化学計算を用いた化合物構造の自動数値化技術

化合物の構造情報を数値化する技術(エンコード技術)に関し、遷移金属触媒等を含む多原子種や特殊な結合を有する錯体などへの適用は限定的である。また解析に用いるデータ数が少ない場合、深層学習による特徴抽出は現実的でない。
多変量解析を用いた最適反応条件の効率的探索および反応プロセス理解を目指し、多様な原子種や構造にも適用可能かつ電子状態を計算可能な量子化学計算等の理論化学を用いた新たな化合物構造エンコード技術を募集します。

A6.安全性予測研究

A6-1
消化管毒性の種差を検出または予測する研究

臨床および非臨床の安全性試験で観察される消化管毒性について、動物種間の感受性の違いを予測可能なin vitro評価システムを募集します。

A6-2
肺毒性発現のメカニズム解析に関する研究

臨床での肺毒性の発現メカニズムを解析できるin vivo/in vitro評価システムを構築する研究。(特に肺毒性発現の個人差を特定する研究)

A6-3
バイオ医薬品のヒト免疫原性予測に関する研究

バイオ医薬品の非臨床の免疫原性予測法として、一般的なin vitroによるT細胞増殖反応試験とは異なるアプローチや指標を用いた評価法、またはヒト化動物モデル等によるin vivoの免疫原性評価に関する研究。

A7.抗体取得技術

A7-1
特定の抗原に対する抗体を効率的に誘導するアジュバンドや免疫手法

以下のような動物免疫技術を募集します。

  • ・糖鎖や構造認識、複数回膜抗原などに対する抗体の誘導
  • ・ヒト、サル、げっ歯類など種を超えて交差性を有する抗体の誘導
  • ・抗原依存的にB細胞をin vitroで活性化し抗体を産生する方法
A7-2
ハイブリドーマを用いた抗体作製、単離技術

以下のような技術を募集します。

  • ・抗原特異的な抗体産生B細胞、ハイブリドーマを高効率に選択、選抜する技術
  • ・アゴニスト、アンタゴニストなどの機能性抗体を効率よく取得する技術(ハイブリドーマ作製方法、スクリーニング方法などを含む)
  • ・ハイブリドーマにおけるモノクローナル抗体の産生を安定化させる技術(染色体消失、サイレンシングなどの遺伝子発現レベルから発現、分泌機構までを含む)

注意)

Naïve library等を用いたphage displayによる抗体取得技術は対象外

A8.ライブラリー構築に関する研究

A8-1
新たな合成手法を用いてユニークな化合物ライブラリーを構築する技術

従来の低分子化合物ライブラリーとは異なるユニークな化合物ライブラリーを構築する技術を募集します。例として、

  • ・電気化学反応、光化学反応、酵素反応など、これまで多検体合成に用いられなかった有機合成反応を用いる手法
  • ・合成生物学的手法を用いて天然物誘導体・類縁体ライブラリーを構築する技術
A8-2
低分子化合物または非天然型アミノ酸が導入されたペプチドライブラリー構築と創薬応用

化学反応または酵素反応により、低分子化合物や非天然型アミノ酸が修飾・導入されたペプチドライブラリー作製の技術開発、およびその応用研究を募集します。 ファージディスプレイ法などの遺伝子工学的手法により作製されたペプチドライブラリーに適用可能な技術を対象とします。修飾・導入後のライブラリーの分析方法を検討あるいは確立済みの研究を優先します。

A9.製薬技術

A9-1
中分子・高分子の新規精製技術

核酸、オリゴ糖鎖、その他分子量が数千~1万の化合物を主な対象として、精製効率、コスト、スケールアップの観点から、従来法に勝る中高分子の精製技術を募集します。

[創薬ターゲットの探索・検証研究]

B1.オンコロジー <標的分子の募集>

B1-1
がん特異性を有し、かつ患者層別化が可能な新規創薬標的に関する研究

以下のような、がんの根治につながる創薬標的およびその制御方法を募集します。

  • ・genetic/epigeneticな異常によりがんの病態に特異的に著しく寄与している分子、あるいはがん固有の生物学的背景に対し合成致死を示す分子
  • ・免疫チェックポイント阻害剤に耐性を示すがんに対して、単独もしくは併用により薬効を示すrationaleを有した標的、または免疫チェックポイント阻害剤に応答するがんに対して、さらに薬効を増強できるrationaleを有した標的
  • ・がんで認められる特定の遺伝子異常に対して合成致死を示す因子またはシグナル経路(例:BRCA1/2変異乳がんにおけるPARP阻害)、またはKOマウス等においてがんが特異的に抑制、排除される分子
  • ・がんのheterogeneityを克服できるがん細胞側もしくは微小環境側の創薬標的(がんと微小環境のクロストークを対象とした研究)
  • ・機能獲得変異、遺伝子融合、遺伝子増幅、過剰発現、抑制因子の機能失活等が原因で、がんでの異常活性化、依存度の亢進が起きており、病態・悪性形質の発現・維持において重要である遺伝子

注意)

転移抑制を主な作用メカニズムとする標的は対象外

B1-2
RNA/DNA/クロマチンの3次元構造を標的とした創薬研究

がん細胞の標的の核酸またはクロマチンに化合物が選択的に結合することで、強力な殺細胞活性を示す標的。RNAの生体内での3D構造予測・イメージング研究から見出された標的。

B1-3
がん細胞の性質変換(系譜変換)に着目した創薬標的の研究

遺伝子変異に依存しない細胞分化異常により発がんを誘導する標的、がん細胞の系譜変換を誘導し、がん細胞の増殖を抑制する標的、またはそのような作用機序を発揮する化合物のスクリーニング系を募集します。

B1-4
mRNAスプライシング制御に基づく治療研究

スプライシングを制御(exon inclusion, exclusion)することで、がん治療効果が期待されるmRNAの標的、またはスプライシングを制御する医薬品のスクリーニング系や評価系を募集します。

B1-5
がんのドライバーとなるnon-coding RNAに関する研究

がんの生存に必須なnon-coding RNAの機能解析、機能制御に関する研究から見出され、臨床の病態との関連性が示されている創薬標的を募集します。

B1-6
Innate lymphoid cells (ILCs)を標的とした抗腫瘍免疫に関する研究

抗腫瘍効果を高めることを目的としたILCsの標的、あるいは標的探索の研究を募集します。ヒト由来試料を用いて機能が確認されているテーマを優先します。

B1-7
腫瘍増殖に関与する神経系の役割に関する研究

神経系が腫瘍増悪を促進するメカニズムの解明研究から見出された分子・遺伝子を募集します。既存薬とは異なるメカニズムであることが必須で、評価モデルのあるテーマを優先します。

B1.オンコロジー <新規標的探索手法、動物モデルの募集>

B1-8
がんドライバー遺伝子や抗がん剤標的分子を探索・同定するための先進的なアプローチ

ヒト腫瘍組織の利用、計算生物学やビッグデータの活用等により、高いがん特異性と患者層別化アイデアを有した、独創的な標的探索の研究手法を募集します。
特に、がんの脆弱性、病態の維持、がん免疫、がんのheterogeneityといった特性に着目したアプローチ、治療前後の臨床腫瘍組織の解析により既存治療に抵抗性を示す因子の探索に興味があります。

B1-9
臨床のがん病態を反映し、薬効予測に優れた新規モデル系

以下のようなモデル系を募集します。(in vivo xenograft系、in vitro、ex vivo培養系、in vivo allograft、自然発症モデル等)

  • ・がんのheterogeneityが考慮され、現治療に対する耐性化メカニズムを高度に反映するもの
  • ・がん免疫に作用する薬剤のヒトでの臨床効果を、より正確に判断できるもの
  • ・既存のPDXと比較して、がんの病態がより生理的な状態で反映されたもの
  • ・がん病態を支える微小環境を反映させたモデル
  • ・前がん病変を反映させたモデル
B1-10
がんの根治を目差した独創的なフェノタイプスクリーニング系

がん組織における、heterogeneity、微小環境や免疫とがん細胞のクロストークなどを考慮したスクリーニング系に興味があります。

B2.神経変性疾患、精神疾患

B2-1
神経変性疾患に関わる構造異常蛋白質の異常構造形成メカニズムの解明研究

Amyloid β、Tau、α-Synuclein、Prion、TDP-43、Huntingtin(polyQ蛋白質)等を対象にした以下の研究を募集します。

  • ・構造異常蛋白質に対する、凝集抑制/分解/排出促進のメカニズムに関する研究
  • ・天然変性領域を含む構造異常蛋白質に特異的に結合する物質(化合物、ペプチド、蛋白質等)の探索
  • ・「液-液相分離」の調節・制御に関与する新規創薬標的、および調節を促す物質(化合物、ペプチド、蛋白質等)の探索
  • ・構造異常蛋白質以外のメカニズムで凝集形成制御に関わる因子、あるいはその同定法
  • ・同じ蛋白質から異なる異常構造(strain)が生じるメカニズムの解明研究、およびstrainの識別/単離方法に関する研究
  • ・臨床の病態を反映し、構造異常蛋白質に対する効果を評価可能なアッセイ系または動物モデル
  • ・構造異常蛋白質に基づいた診断法や患者層別化マーカーに関する研究
  • ・認知症の症状改善あるいは認知機能低下を予防するデジタル技術やデバイスの研究
B2-2
精神疾患の患者層別化のための指標やデバイス

例として、以下のような研究または技術を募集します。

  • ・脳サーキットによる層別化:特定の脳領域や脳サーキットの異常に起因する脳機能異常の研究
  • ・脳機能による層別化:ヒトの脳機能や精神状態を精度良く客観的に測定する技術、指標、解析法
  • ・表情、発話、睡眠などバイタルによる層別化:ウェアラブルデバイスなど、ヒトの脳機能を簡易に代替測定する技術
  • ・継時的かつ網羅的な観察を利用した、動物の行動解析技術(digital phenotyping technology)
B2-3
精神疾患に関するdrug repositionのシーズ

対象疾患として、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、遺伝性疾患を優先します。

  • ・ヒトに投与実績のある化合物を精神疾患治療薬として適応拡大する研究
  • ・脳機能に関与する内在生体分子の機能改変物質の開発など

B3.希少疾患、免疫、遺伝性難聴

B3-1
単一遺伝子希少疾患の新規治療標的分子に関する研究(病態メカニズム解析を含む)や新規治療薬に繋がる研究

単一遺伝子希少疾患の病態メカニズムの解明から治療標的分子検証等の治療薬開発に関する研究まで、シーズの有無に関わらず、研究テーマを募集します。低分子・抗体・核酸に加えて、AAV遺伝子治療などモダリティは特に問いません。

注意)

対症療法的なアプローチは対象外

B3-2
難治性免疫疾患の新規治療標的分子に関する研究および新規治療薬に繋がる研究

標準治療法がない、あるいは効果が限定的な難治性免疫疾患の病態メカニズムの解明から、治療標的分子検証等の治療薬開発に関する研究を募集します。
例として、以下のような疾患など

  • ・強皮症、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患
  • ・慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー、ギラン・バレー症候群などの神経炎症性疾患
B3-3
免疫系異常の病態を反映したユニークな評価系

以下のような病態に対するin vitro/ in vivoの評価系を募集します。

  • ・細胞老化、持続的炎症、または免疫細胞刺激などに起因する免疫系異常に対する化合物の評価系。例えば、慢性閉塞性肺疾患、慢性/突発性肺繊維症、サルコペニア、封入体筋炎など
  • ・免疫系異常に起因する、感染症などの病態重症化メカニズムへの影響を評価する研究
B3-4
ヒト免疫老化機序の解明とその機序に基づいた新規免疫療法の研究

ヒト免疫系の老化機序の解明、及びその機序に基づく新規免疫療法の研究テーマを募集します。感染症やがんに対する免疫療法薬の開発を目差します。

B3-5
遺伝性難聴の治療法の開発

単一遺伝子変異に由来する、内耳構成細胞の機能不全や外有毛細胞のコルチ器振動増幅機構不全の機能改善などに関与する治療標的分子を募集します。また、治療効果が評価可能なアッセイ系の構築に関する研究を募集します。

注意)

病態メカニズム解明を目的とした研究、既存の神経細胞保護を目的とした研究は対象外

[第一三共のモダリティ活用研究]

C1.第一三共のモダリティ技術を活用し、臨床応用を目差した開発研究(実用化研究)

C1-1
第一三共が所有するモダリティ技術を活用した治療薬剤の開発

第一三共の以下のモダリティ技術を適用可能で、かつ治療標的としてある程度検証済みの治療標的分子を募集します。第一三共が社内技術を提供し、速やかに臨床応用を目差します。

  • ① 核酸医薬
    [アンチセンスオリゴを用いたエキソンスキッピング、ギャップマーによる翻訳制御など]
  • ② 中分子医薬(Protein Scaffold Library)
    [低分子では特異性が得られ難い、プロテアーゼ、GPCR、イオンチャネルなど膜蛋白を対象としたペプチド創薬]

注意)

標準治療法が無い疾患や、標準治療を変革するような治療薬開発に繋がる標的を優先します

C2.特定のモダリティ技術を活かした創薬研究(探索研究)

C2-1
バイスペシフィック抗体の特性を活かした治療アプローチに適した創薬標的分子

標的分子に対する抗体を保有、または標的分子に対する抗体の配列が入手可能であり(抗体以外の標的結合分子でも可)、in vitro/in vivo評価系構築の見込みがある研究を募集します。
例として、

  • ・抗CD3バイスペシフィック抗体の新規創薬標的分子(疾患領域は問わない)
  • ・異なる二つの標的に対するバイスペシフィック抗体が、各々単独よりも明らかな相乗効果が期待される、もしくは新規な薬理効果が期待される標的分子
C2-2
CAR-T細胞療法に適した新規がん標的分子

CAR-T細胞療法の標的となり得るがん特異的分子、またはその抗体を募集します。適用となるがん種や患者層が明確になっていること、腫瘍内へテロ不均一性に関する情報、1細胞あたりの標的分子の発現量に関する情報があるものを優先します。

C2-3
siRNAなどの核酸医薬、mRNA医薬を用いた治療を可能とする標的分子

核酸医薬による標的の検証研究を募集します。疾患領域は特に問いませんが、mRNA医薬品の例として、ワクチンや難治性疾患の治療薬研究を主な対象とします。核酸医薬品の効果を評価するためのin vitro、in vivo評価系がある研究を優先します。

C2-4
糖の機能を活用した創薬標的分子、または創薬応用を指向した糖誘導体や糖鎖研究

糖および糖鎖の機能に着目した創薬標的分子を募集します。また、薬物に特徴的なプロファイル(膜透過性向上、臓器選択的、細胞選択的送達など)を付与することが可能な糖誘導体や糖鎖を募集します。

注意)

抗体のシーズ、疾患領域が感染症、抗菌薬、抗真菌薬、血糖降下薬に関する研究は対象外

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