プラスグレル(CS-747)

狭心症や心筋梗塞に効果が期待される経口抗血小板剤

プラスグレルは、経口の抗血小板剤です。血管内で血小板が凝集するのを抑制し、血管を詰まらせる原因となる血栓の形成を防ぐことにより、狭心症や心筋梗塞などの心臓・血管系の病気のリスクを下げる効果が期待される新薬です。 プラスグレルは、第一三共と宇部興産の共同研究によって発見し、米国イーライリリー社と共同で開発を進めてきました。

欧米で承認取得、更に効能追加試験実施中

2007年11月に開催された、世界で最も権威が高い学会の一つであるアメリカ心臓病協会(AHA)の学術集会において、プラスグレルのフェーズ3試験(TRITON試験)の結果が発表されました。この臨床試験は、経皮冠動脈インターベーション治療(PCI)を必要とする急性冠症候群(ACS)の患者さん13600名を対象に、米・欧など約30か国、700施設以上で実施した大規模なものです。この試験で、プラスグレルは、同じ抗血小板剤で現在の標準治療薬となっている薬剤よりも、臨床的に有用性が優れているという結果が確認されました。
この試験結果より、ヨーロッパ(EC)は2009年2月に、アメリカは同年7月に販売承認を取得しました。なお、日本では、現在、フェーズ2臨床試験を実施しています。

また、プラスグレルの効能追加を目指して、新たな臨床試験(TRILOGY試験)を開始しております。この試験は、PCI治療を受けていない、薬物で治療されているACSの患者さんが対象です。この試験(TRILOGY試験)も、先の試験(TRITON試験)同様に、プラスグレルの優れた有用性が示されることを期待しています。このTRILOGY試験で期待通りの結果が得られれば、プラスグレルをご使用いただける患者さんの範囲が大幅に増えることになります。

*経皮冠動脈インターベーション治療(PCI:Percutaneous Coronary Intervention)
PCIは、胸を開いて手術を行うこと無く、カテーテルを用いて心臓の血管に対する治療を行う方法です。治療対象は、薬物治療では十分な症状の改善が得られない狭心症・不安定狭心症や心筋梗塞などの緊急な治療を必要とする患者さんです。