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各位

2017年6月6日

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 常務執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL  報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

DS-8201第1相臨床試験の中間結果について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、DS-8201(HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)*1)の第1相臨床試験(以下「本試験」)の中間結果について、米国シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表しましたので、その概要についてお知らせいたします。

 

本試験は、日本と米国において、複数のHER2発現がん(HER2陽性乳がん、HER2低発現乳がん、HER2陽性胃がん、HER2発現固形がん)の患者を対象に、本剤の安全性と有効性を評価する試験です。

 

本試験の安全性については、134名の患者において、グレード4*2の有害事象として、血小板数減少(3.8%)、好中球数減少(3.0%)、貧血症(1.5%)および白血球数減少(1.5%)がみられました。

 

本試験の有効性については、HER2発現患者97名において、全奏功率*3は40.2%、病勢コントロール率*4は91.8%でした。

そのうち、T-DM1(トラスツズマブにエムタンシンを結合させた抗体薬物複合体(ADC)*1)とペルツズマブの併用による前治療を受けたHER2発現転移性乳がん患者30名のサブ解析において、全奏効率*3は46.7%、病勢コントロール率*4は100%でした。T-DM1単独による前治療を受けたHER2発現転移性乳がん患者35名のサブ解析においては、全奏効率*2は45.7%、病勢コントロール率*3は100%でした。

 

 

また、トラスツズマブによる前治療を受けたHER2陽性胃がんまたは胃食道接合部腺がんの患者36名においては、全奏効率*3は44.4%、病勢コントロール率*4は88.9%でした。イリノテカンによる前治療を受けたHER2陽性胃がんまたは胃食道接合部腺がんの患者18名のサブ解析においては、全奏効率*3は44.4%、病勢コントロール率*4は94.4%でした。

 

 DS-8201は、本試験の中間結果においてその安全性と有効性が示唆されたことから、現在、当社はHER2陽性転移性乳がんおよびHER2陽性胃がんにおけるDS-8201の有効性と安全性を評価する第2相臨床試験の準備を進めております。当社は、がん患者さんに新しい治療の選択肢を提供するため、DS-8201を含むADCフランチャイズの開発を加速させてまいります。

 

以 上

 

 

*1 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬群で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めた薬剤です。

*2 米国国立がん研究所(NCI)の有害事象共通用語規準(CTCAE)で規定された重症度を意味し、グレード1~5に分類されます。

*3 全奏功率とは、腫瘍が完全に消失または30%以上減少した患者の割合です。

*4 病勢コントロール率とは、全奏功率に、腫瘍が安定している状態(腫瘍が30%未満減少~

20%未満増加)の患者の割合を加えたものです。

 

 

第一三共のがん事業について

当社のがん事業は、世界最先端のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供することを使命としています。

当社は、日本のがん領域ラボラトリー(バイオ・がん免疫・低分子)と米国プレキシコン(低分子)の強力な研究体制を通じて、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、抗体薬物複合体(ADC)と急性骨髄性白血病(AML)をフランチャイズとして、合計20以上の新規の低分子医薬、抗体医薬および抗体薬物複合体(ADC)を保有しています。

主要開発品目には、FLT3-ITD阻害剤キザルチニブ(目標適応:急性骨髄性白血病)、抗HER2抗体薬物複合体DS-8201(目標適応:固形がん)、CSF-1R阻害剤ペキシダルチニブ(目標適応:腱滑膜巨細胞腫、固形がんにおける抗PD-1抗体との併用試験も実施中)等があります。

 

第一三共株式会社