腎臓病と上手につきあう
世界的な現状と取り組み

世界的にも感染症をしのぐ勢いで拡大。

インフルエンザや麻疹、ノロウィルスなど感染症が世界中に猛威を振るっています。 この感染症をしのぐ勢いで、世界中に拡大しているのが、慢性腎臓病です。さらに近年になって、慢性腎臓病は末期腎不全や心血管系疾患を引き起こす大きな原因となることがわかってきました。慢性腎臓病が原因となる末期腎不全や心血管系疾患による死亡者は2015年までに世界中で3,600万人に上ると予測されています。

日本の慢性腎臓病患者数は約400万人。

日本では慢性腎臓病に悩む患者さんは約400万人と推定されています。「慢性腎臓病の進行を抑制することによって、末期腎不全と心血管系疾患を予防し減少を図ろう。」こんな慢性腎臓病対策への取り組みが世界中で進められています。その一環として毎年3月第2木曜を「世界腎臓デー」として啓発キャンペーンなどがはじめられています。

世界腎臓デーは2006年にはじまり、世界60数カ国でさまざまに展開している。

人工透析の増加抑制対策は急務。

最近、新聞や雑誌でCKDという見慣れない言葉を目にします。「CKD=慢性腎臓病」。CKDとはさまざまな原因により、腎臓の機能が低下している状態か、たんぱく尿などの腎障害が3ヵ月以上続く病気の総称です。慢性腎臓病は治療をしないで放置しておくと、病気が進み腎不全をまねき、やがて人工透析が必要になってしまいます。その人工透析の多くを占める原因が、糖尿病性腎症(約43%)と慢性糸球体腎炎(約26%)。この2つの病気で約7割を占めています。人工透析が年々増えていく実情の中で、慢性腎臓病対策が急がれているのです。

慢性腎臓病の治療法が明確になってきた。

このような現実から、腎臓の機能を中心に考え、腎臓病をひとくくりにして、トータルにケアを考えていこうというのが慢性腎臓病の治療方針です。加えて、病気のメカニズム解明のための研究やその成果に基づく治療法が進歩し、「慢性腎臓病には治療法がある」ことが明確になってきました。

用語解説
  • 心血管系疾患: 動脈硬化などによって引き起こされる、心筋梗塞や狭心症、心不全などの疾患。

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