コンプライアンス
- 2010年度の実績
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- 職場単位でのコンプライアンス・リスク極小化策の推進
- 海外グループ会社のコンプライアンス推進状況の把握
- 2011年度の目標
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- 企業活動と医療機関等の透明性(情報開示)への対応
- グローバル規模でのコンプライアンス情報を共有できる体制の整備
- グローバルにコンプライアンス・リスクへの対応
基本的な考え
第一三共グループは、グローバルな企業活動においてコンプライアンス最優先の企業経営を行うために法令およびルールなどを遵守し、生命関連企業としてふさわしい高い倫理観と社会的良識をもって行動するコンプライアンス経営を推進しています。
そして、企業の社会的責任(CSR)を果たすべく「第一三共グループ企業行動憲章」を定めるとともに、この精神に基づき、グループ企業は、それぞれの地域および社会的要請に応じた行動基準を策定し、役員および全社員に展開しています。
推進体制
代表取締役社長が、CSR機能のグローバル責任者であるグループCSR担当執行役員をグループ全体のコンプライアンスに関する責任者であるコンプライアンス・オフィサーに指名しています。
コンプライアンス・オフィサーは、コンプライアンスの行動基準や関連規程、実施計画などのプログラムを統括するとともに、コンプライアンスに関する決議機関である「企業倫理委員会」の委員長を務めています。
企業倫理委員会は、委員長をはじめとする社内委員10名の他に、委員会の運営の透明性、信頼性を確保するため社外弁護士1名を加えて構成し、原則として年3回開催しています。
事業活動に伴う重要事項への取り組み
当社グループは、各部門の業務遂行においてコンプライアンスの遵守を徹底していますが、とりわけ研究開発と医薬情報提供のプロセスでは、重点的に次の取り組みを推進しています。
研究開発におけるコンプライアンス
研究開発本部では、生命関連企業として人々の健康や生命に深く関与していることを認識し、GLP※1や、GCP※2などに加え、動物実験、遺伝子組み換え実験、ヒト組織等利用研究などの倫理指針・細則を定め、法令などを遵守するとともに、高い倫理的価値観を持って研究開発に取り組んでいます。
- ※1. 医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準
- ※2. 医薬品の臨床試験の実施の基準
ヒト由来試料を用いる研究における倫理的配慮
臨床試験を実施する前には、ヒト由来試料(組織、血液など) に対する薬の反応性を確認し、ヒトに投薬した際の効果、副作用を予測する必要があります。当社では、国の指針に則り、社内外の有識者および一般の立場の方も含めた倫理審査委員会を設置し、これらの研究の必要性、有用性を確認するとともに、試料提供者への倫理的配慮に努めています。
臨床試験における倫理的配慮
医薬品を開発するためには臨床試験(治験) を実施して、その有効性と安全性を確認する必要があります。臨床試験においては、参加される患者さんの人権および個人情報の保護、安全の確保、福祉に対する配慮を何より最優先しなければなりません。臨床試験の実施にあたり、薬事法やGCP※などの各種規制を遵守するとともに、社内に「治験評価委員会」を設置し、臨床試験の倫理的、科学的な妥当性を確保するよう努めています。
※医薬品の臨床試験の実施の基準
動物実験への配慮
動物実験の科学的かつ倫理的基盤となるReplacement(代替試験法の積極的な採用)、Reduction(実験動物数の削減)、Refinement(苦痛の軽減)を基本理念に置き、「動物愛護および管理に関する法律」および厚生労働省の「動物実験等に関する基本指針」に準拠した「動物実験に関する細則」を策定、第一三共内のすべての動物実験について動物実験委員会で審査を行い、動物実験終了報告によって適正に動物実験が実施されていることを確認しています。
バイオハザート対応
遺伝子組換え生物、または病原体などで汚染されている可能性のある研究材料を適切にかつ適法に取り扱うため、それぞれ遺伝子組換え実験安全委員会およびバイオセーフティ委員会において、社内ルールの制定および実験審査などを行っています。また、これらの実験にかかわる事故が万一発生した場合に備え、社内連絡および当局への速やかな報告体制を整備しています。
MRの活動におけるコンプライアンス
医療情報を提供するMR※1は、薬事法および関連法令や公正競争規約、医療用医薬品プロモーションコード※2の遵守など、コンプライアンスを最優先に活動しています。グローバルでの方針については、地域性を考慮し基本的に各国の実情に合わせた運用をしています。
- ※1. Medical Representative(医薬情報担当者)の略。医薬品の適正な使用に資するために、医療関係者を訪問することなどにより安全管理情報を収集し、提供することを主な業務として行う者
- ※2. 日本製薬工業協会が制定した業界ルール。薬事法や倫理規定に関連した内容に加え、印刷物や広告、研究会や講演会の開催方法、景品提供に関するものがある
企業活動と医療機関等の関係の透明性
日本製薬工業協会策定「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に基づき、当社としての透明性に関する自社の行動基準の策定を検討しています。
贈収賄、汚職の禁止
国内外の公務員や、みなし公務員に対する私的利益の供与や贈賄などは社会からの大きな疑惑や不信を招きます。コンプライアンス行動基準に、贈収賄や汚職につながる行為を行わないことを明記し、特に業務上接する機会の多い国公立病院などの医療関係者に対する接待や物品の提供などの行為は厳しく禁止しています。
内部通報制度
グループ各社では、ホットラインやe メールなどの通報窓口を設置しています。第一三共INC.(アメリカ)では、24 時間匿名でコンプライアンスに関する通報を受け付けている外部機関を利用したホットラインを設置しています。ホットラインの電話番号は社内外のウェブサイト上で公開されています。
国内では、国内グループ全体を対象とする通報窓口として、「DS- ホットライン」を設置しています。DS- ホットラインでは、当社の法務部とともに社外弁護士も窓口とし、社外の方からの通報も受け付けています。また、内部通報にかかる規程を整備して、通報者の秘密を保持するとともに、不利益な取り扱いを受けることがないことを明確にしています。2010年度は、職場環境の問題点など15 件の通報がDS-ホットラインにあり適切に対応しました。
コンプライアンス意識調査結果
国内の当社グループでは、隔年度にコンプライアンスに関するアンケート調査を実施しています。
前回は、2009年6月に実施しましたが、その結果を踏まえ課題を抽出し、2010年度はコンプライアンス・ガイドブックの改訂やホットラインの一層の周知などに取り組みました。
研修・啓発活動
各々の地域性を踏まえたコンプライアンスの研修・啓発に積極的に取り組んでいます。
2010年度、国内ではグループ会社を含む全部門統一の施策として、「職場におけるコンプライアンス・リスクの低減策」を展開しました。具体的には、部所または課・グループ単位で各職場に潜在していると考えられるコンプライアンス・リスクを洗い出し、発生の可能性や影響度を考慮し、グループ討議などを通じて重要リスクを選定しました。その上で研修や自己点検などの対策の策定・実施に取り組み、社員一人ひとりが主体となって自律的なリスク管理を行いました。
また、新入社員、新任幹部社員、新任マネジメント職などを対象とした階層別研修や各部門が業務特性に応じた研修を継続して実施しました。それに加えて、社内向けウェブサイトに「コンプライアンス便り」のコーナーを設置し事例を紹介するなど、コンプライアンス遵守に向けたさまざまな情報を発信しています。
2010年度 階層別コンプライアンス研修実績
| 研修名 | 時間(分) | 参加者数(名) | 主なテーマ |
|---|---|---|---|
| 新入社員研修 | 50 | 76 | CSR(企業の社会的責任)について、ケーススタディ |
| 新任幹部社員研修 | 40 | 199 | 企業責任とコンプライアンスについて |
| 新任マネージャー職研修 | 30 | 68 | リーダーに求められるコンプライアンス |
| キャリア入社者研修 | 30~50 | 19 | 第一三共のコンプライアンスの取り組み、ケーススタディ |
| 合計 | 362 |
- VOICE 情報開示により、さらに信頼感を高めていきたい
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事業推進本部
渉外統括部
薬価・倫理グループ
山田 晴久
製薬会社は企業活動を行う上で、多くの医療関係者との関わりが必須です。今回、私たち製薬会社の企業活動を、社会に正しく認識してもらい、信頼感をより一層高めるために、製薬業界が自主的に、医療関係者への金銭の支払いについての情報を開示することになりました。2013年度から毎年、前年度分の情報を開示するため、現在第一三共としてのガイドラインを作成中です。生命関連企業としてその活動の透明性が重要であることを認識し、さらなる透明性向上に向け、これからも真摯に取り組んでいきます。













