第一三共コンプライアンス行動基準
わたくしたち(第一三共の取締役、監査役、従業員およびその他の就業者を総称していう。以下同じ。)は、第一三共グループ企業行動憲章の精神に則り、以下のとおり、コンプライアンス行動基準を制定します。
わたくしたちは、この基準を遵守のうえ、それぞれの企業活動を行います。
第1章 基本方針
第1条 生命倫理
- 1.1
- わたくしたちは、生命関連企業に働く者として、生命の尊厳を第一義とし、社会から信頼と支持を得られる高い企業倫理を基本として行動します。
第2条 法令遵守
- 2.1
- わたくしたちは、法令、ルール、コード、綱領(ガイドライン)および社内の諸規程等を遵守し、高い倫理的価値観と社会的良識をもって行動します。
第2章 企業活動に関して
わたくしたちは、有用性の高い品質の優れた医薬品およびその他の製品(以下、総称して「医薬品等」といいます。)を研究、開発、製造および販売し、正確な情報とともに顧客へ提供します。また、消費者保護の観点から、医薬品等の安全性、品質の確保と適正使用の推進に尽します。
第3条 研究
- 3.1
- 医薬品等の非臨床試験にあたっては、薬事法、「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令」(GLP)等の法令および社内の諸規程等を遵守します。
- 3.2
- 医薬品等の非臨床試験にあたっては、医薬品等の有効性、安全性について客観的で正確なデータを作成します。
- 3.3
- 動物を用いた実験にあたっては、「動物愛護および管理に関する法律」等の法令を遵守し、その使用を必要最小限にとどめるとともに、苦痛を与えないよう最大限に配慮します。一方、動物の生命を尊重し、代替法の開発、切替えを検討します。
- 3.4
- 医薬品等の研究にあたり、遺伝子または人体より採取した組織等を用いる場合には、法令および社内の諸規程等を遵守するとともに高い倫理的価値観をもち、ヒト組織等の提供者の個人情報保護に万全な対策を講じます。また、遺伝子組換え実験の場合には、遺伝子組換え生物等が野生動植物等に影響を与えないよう、管理を徹底します。
- 3.5
- 医薬品等の研究等の過程で合成しまたは社外から入手する物質については、麻薬、覚せい剤、覚せい剤原料、向精神薬または毒物・劇物等の法令で規制されている物質であるか否かを常に確認したうえで、当該法令の規制に従った対応を実施します。
第4条 開発
- 4.1
- 医薬品等の開発にあたっては、薬事法、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP)等の法令および社内の諸規程等を遵守します。
- 4.2
- 医薬品等の開発にあたっては、被験者の人権を最大限に尊重し、被験者の生命、健康を守ることに全力を尽すとともに、個人情報保護に万全な対策を講じます。
- 4.3
- 医薬品等の臨床試験の結果に関しては、科学的厳正さをもって正確なデータを記載し、有効性、安全性等について、客観的な評価を行います。
- 4.4
- 医薬品等の開発において、自社製品による有害事象が発生した疑いがある場合は、社内の業務手順書に従って、迅速に当局に報告するとともに、安全管理措置を講じます。
- 4.5
- 医薬品製造販売承認申請(一部変更承認申請、軽微変更届出を含む)を行うにあたっては、関係法令および社内の諸規程等を遵守し、科学的な質と成績の信頼性を確保し実施された試験に基づくデータおよび事実を正確に記載した各種資料を申請資料として使用します。また、試験データの改ざん、隠蔽等の不正行為を一切行いません。
第5条 生産
- 5.1
- 医薬品等の製造にあたっては、薬事法、「医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準に関する省令」(GMP)等の法令および社内の諸規程等を遵守し、適切な製造管理および品質管理のもと、信頼性の高い医薬品等を市場に安定供給するとともに、事故、災害を発生させない安全操業に努めます。また、万一、医薬品等の品質に関して問題が生じた場合には、人命尊重の措置を講じるとともに速やかに原因究明と再発防止に全力を尽します。
第6条 品質保証
- 6.1
- 医薬品等の製造販売業者として、薬事法、「医薬品、医薬部外品、化粧品および医療機器の品質管理の基準に関する省令」(GQP)等の法令および社内の諸規程等を遵守し、医薬品等の品質を確保するため、当該医薬品等の出荷管理、品質等に関する情報等の処理、回収処理等、品質保証業務を適時・適切に遂行します。
第7条 調達
- 7.1
- 商品・原材料および企業活動に必要な財・サービス等の調達にあたっては、法令および社内の諸規程等を遵守し、公正な取引を行うとともに、それらを取引先にも促します。
第8条 販売
- 8.1
- 医薬品等の販売にあたっては、法令、コードおよび社内の諸規程等を遵守し、公正かつ透明な販売活動を行います。
- 8.2
- 患者、消費者、取引先等からの相談、要望および健康被害やクレームに対し、適切かつ誠意ある対応をします。
第9条 医薬情報活動
- 9.1
- 医療機関等への医薬情報活動にあたっては、法令および社内の諸規程等を遵守し、人々の健康の増進と医療の進歩に貢献し、医薬品等の適正使用に資する医薬情報の適時・適切な提供および収集活動を実践します。また、医薬品等の情報提供にあたって、他の事業者およびその製品を誹謗、中傷しません。
第10条 製造販売後の安全管理
- 10.1
- 製造販売後の安全管理にあたっては、薬事法、「医薬品、医薬部外品、化粧品および医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令」(GVP)等の法令および社内の諸規程等を遵守し、副作用による被害の最小化に努めます。
- 10.2
- 国内外で発生した自社製品および類縁化合物に関する有害事象情報を迅速に入手するよう努めます。
- 10.3
- 自社製品によって有害事象が発生した疑いがある場合は、社内の業務手順書に従って迅速に当局に報告するとともに、安全管理措置を講じます。
第11条 製造販売後の調査・試験
- 11.1
- 医薬品等の製造販売業者として、薬事法、「医薬品の製造販売後調査等の実施の基準に関する省令」(GPSP)等の法令および社内の諸規程等を遵守し、「使用成績調査」、「特定使用成績調査」ならびに「製造販売後臨床試験」を適切に実施します。
第12条 広告・宣伝
- 12.1
- 企業広告および医薬品等の広告・宣伝活動にあたっては、法令および社内の諸規程等を遵守し、虚偽や誇大な表現を排除するとともに、社会的差別や人権侵害にあたらないよう十分配慮した公正かつ適切な内容、表現を採用します。
第13条 企画・管理
- 13.1
- 自由闊達な職場風土を大切にしつつ、法令および社内の諸規程等を遵守し、企業活動の企画・方針の策定および管理を行うとともにその徹底に努めます。
第3章 ステークホルダーとの関係
わたくしたちは、ステークホルダーとコミュニケーションを積極的に行い、公正かつ良好な関係を構築するよう努めます。また、企業の説明責任を果たすべく、企業情報を適時・適切に開示します。
第14条 株主・投資家
- 14.1
- 株主、その他の投資家との関係においては、良好なインベスター・リレーションズ(IR・投資家向け広報)を重視し、適時、適正かつ公平な情報の開示により、企業活動に対する理解と透明性の高い、開かれた企業としての信頼を得るように努めます。
第15条 患者・消費者
- 15.1
- 生命関連企業に働く者として、医薬品等を通して、人々の健康維持、増進ならびにQOL(生活の質)向上に貢献できるように努めます。
第16条 取引先
- 16.1
- 取引先との関係において、取引先の地位、権利および利益を尊重し、取引にあたっては、法令や適正な商慣習に則った契約に基づき、公正かつ健全な関係を維持します。
第17条 医療機関等
- 17.1
- 医療機関等との関係においては、企業活動が医学・薬学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していることおよび高い倫理性を担保した上で行っていることを広く理解されるよう透明性を確保し、信頼性の向上に努めます。
第18条 公務員
- 18.1
- 公務員およびみなし公務員の倫理規程等を尊重し、利害関係者となる国内外の公務員やみなし公務員等に対する私的利益の供与や違法な贈与等、社会からの疑惑や不信を招くような行為を行いません。
第19条 従業員・労働組合
- 19.1
- 従業員の能力開発の機会を可能なかぎり提供することで、専門性に基づく実践能力を持ち、多様な価値観を尊重できる人材の育成に努めます。また労働組合とは誠意、信頼を第一義に公正かつ健全な関係を維持し、協調を図ります。
第20条 利益相反の回避
- 20.1
- 当社グループの利益と役員の個人的利害が衝突(相反)する場合、会社の利益を優先します。
- 20.2
- 取引先に対して、職務上の地位や権限により、個人的な利益(金銭、物品、接待、便益など)を要求しません。
第21条 株主の権利行使に関する利益供与の禁止
- 21.1
- 株主の権利行使に関して、株主その他の第三者に対し、金銭や物品の贈与等財産上の利益を供与しません。また、総会屋等からの利益供与の要求には一切応じません。
第4章 良き企業市民として
わたくしたちは、持続可能な社会づくりに貢献する企業として、社会貢献活動、地球環境保全のための活動を自主的かつ積極的に行います。
第22条 社会貢献・ボランティア活動支援
- 22.1
- 社会の健全な発展の担い手として、積極的に社会貢献活動を行うとともに、ボランティア活動の重要性を理解し、積極的な参加・支援を行います。
第23条 地球環境の保全
- 23.1
- 地球環境への配慮は企業の社会的責務であることを認識し、法令遵守はもとより、主体的に、その保全と改善を推進します。特に、環境に対するやさしさを尊重し、資源・エネルギーの効率的な利用、廃棄物の削減に努めます。また、万一、地球環境に対して悪影響を及ぼす可能性が判明した場合は、適切に対応を図ります。
第24条 反社会的勢力との関係遮断
- 24.1
- 市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力および団体とは、関係遮断を徹底します。
第25条 国や地域における文化・慣習の尊重
- 25.1
- 世界の国々や地域における多様な文化と慣習を尊重するとともに、当該国・地域の経済社会の発展に貢献します。また、人権を含む各種の国際規範の尊重はもとより、現地の法令および社内の諸規程等を遵守し、国際的な基準から逸脱した悪しき慣習等には従いません。
第26条 地域社会との関わり
- 26.1
- 地域社会との共存共栄を目指し、その行動が社会常識から逸脱することのないようにします。
- 26.2
- 文化・芸術、科学、スポーツ分野等の各種イベントにおける地域社会との交流を通じて、広く社会とのコミュニケーションを図ります。
第5章 社内綱紀について
第27条 公正な人事
- 27.1
- 労働基準法および雇用関係法令ならびに社内の諸規程等を遵守し、従業員の人材配置における適材適所化や人事交流の促進を図るとともに、従業員の役割と成果に基づいた公正な人事評価を行います。また、人材配置や人事評価、昇進において、近親関係等、業務とは関係のない事柄を理由に一部の者を有利に取り扱うことはしません。
第28条 個人の尊重
- 28.1
- お互いの多様な価値観、人格、個性を尊重し、国籍、人種、信条、性別、社会的身分、身体障害、容姿等を理由とする差別的な取扱いや嫌がらせを行いません。
- 28.2
- 取締役、監査役、従業員およびその他の就業者に対して、いかなる不法な行為も命じません。
第29条 公益通報者の保護
- 29.1
- 法令および企業倫理遵守に関する問合せ・相談、内部通報を受付け、適切に対応します。また、問合せ・相談または通報を行ったことを理由に、不利益な取扱いを行いません。
- 29.2
- 従業員、退職者や取引先の労働者から、内部通報または内部通報に係わる相談があった場合には、誠実に対応します。
第30条 インサイダー取引の禁止
- 30.1
- 当社グループおよび取引先に関する重要事実を職務上、知り得た場合には、それが公表されるまでは、その情報の漏洩や当該株式の売買を行いません。
第31条 会社資源の有効利用
- 31.1
- 会社資源は会社の利益のために、有効に利用することとし、自己および第三者の利益のために利用しません。
第32条 職場環境の充実
- 32.1
- 安全衛生関連法令および社内の諸規程等を遵守し、労働災害の防止と疾病の予防、健康の保持、増進に努め、働きやすく清潔な労働環境の整備と職場の活性化を図ります。
- 32.2
- 次世代育成支援関連法令および社内の諸規程等を遵守するとともに、仕事と育児の両立を積極的に推進します。
- 32.3
- 介護関連法令および社内の諸規程等を遵守するとともに、仕事と介護の両立を積極的に推進します。
- 32.4
- 労働者派遣と請負を明確に区分し、適正に業務を遂行します。
第33条 ハラスメントの禁止
- 33.1
- セクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメント等を行いません。また、これらのハラスメントによって労働環境が害されることのないよう、必要な配慮をします。
第34条 記録の正確性と税法の遵守
- 34.1
- 官公庁への提出書類等の作成および保管にあたっては、企業活動に則し、正確に記録します。
- 34.2
- 会社会計においては、会社法、証券取引法、企業会計原則、金融商品取引法、その他の関係法令および社内の諸規程等を遵守し、適正な財務諸表、有価証券報告書、帳簿等の作成に努めます。また、不正経理、粉飾決算等の行為を一切行わず、税法を遵守し、適正に納税します。
第35条 知的財産の取扱い
- 35.1
- 業務上得られた発見、発明、考案、意匠、商標、著作物等、当社グループの知的財産を尊重し、その維持、保全に努めます。
- 35.2
- 業務上得られた成果物を遅滞なく、会社に届け出ます。
- 35.3
- 会社は、必要に応じ、迅速に成果物の権利化(特許権、実用新案権の取得等)に努めます。
- 35.4
- 業務の遂行に際して、第三者が所有する知的財産権を不当に侵害しません。
第36条 情報の適切な取扱い
- 36.1
- 自社および他社の秘密情報ならびに顧客情報の適正な管理と保護を徹底します。
- 36.2
- 不正な手段で他社の秘密情報を入手しません。
- 36.3
- 個人情報を慎重かつ適正に取扱い、漏洩、改竄、紛失、盗難等の防止のための適切な安全管理措置を講じます。また、個人情報を第三者に不正に開示したり、第三者から不正に入手しません。
第37条 独占禁止法の遵守
- 37.1
- 独占禁止法、下請法、景品表示法および各国の競争法その他の関係法令ならびに社内の諸規程等を遵守し、公正で自由な競争を尊重した企業活動を行います。
- 37.2
- 「医療用医薬品製造販売業公正競争規約」等を遵守し、医療関係者等への不正な贈答、接待、饗応、リベート等、取引を誘引する行為は行いません。
- 37.3
- 競合他社との間で、販売価格・生産量等に関して、口頭を含むなんらの合意・約束も行いません。また、そのような合意・約束を行うおそれのある団体、会合等には一切参加しません。
- 37.4
- 卸会社、販売会社等の取引先に対し、再販売価格を維持することを目的とした制限を課しません。
- 37.5
- ライセンス契約または共同研究契約において、知的財産権等の正当な行使の範囲を超えて、相手方に対し不公正な取引を行いません。
第38条 国際通商関係法令の遵守
- 38.1
- 企業活動にあたり、国際通商を行う場合には、国際条約、外国為替および外国貿易法、輸出入取引法等の国際通商関係法令、取引相手国の国際通商関係法令および社内の諸規程等を遵守し、所定の手続を適正に行うとともに国際的な平和および安全の維持を妨げるような輸出やダンピングのような不正行為を行いません。
第6章 懲戒
第39条 懲戒
- 39.1
- この基準に違反した従業員への懲戒は、社内規程に従います。取締役および監査役に関しては、厳正かつ厳重な処分を行います。
改正期日: 2011年10月1日









